お客様がご使用のブラウザは、Internet Explorer6以前のバージョンのものです。
現在ご使用のブラウザでは当サイトが正しく表示されない場合がありますので、最新版への更新をご検討ください。
>>Internet Explorer8 ダウンロードはこちら

2011年度 LPGAツアープレイバック 第7回  2012/01/31

【PR】

2011年度のLPGAツアーを振り返るツアープレイバック第7弾は、3試合連続のプレーオフなど手に汗握る競り合いが繰り広げられた終盤戦4試合の模様を振り返ります。(週2回更新)

『富士通レディース』
『マスターズGCレディース』
『樋口久子 森永製菓ウイダーレディス』
『ミズノクラシック』


 
富士通レディース
2011年10月14日~10月16日
東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県) /6,635Yards Par72(36,36)
優勝者A.P.合計1R2RFR優勝賞金
藤田 幸希-7209716870¥14,400,000

―藤田幸希が逆転でシーズン初優勝―

藤田幸希

 穏やかな曇り空のなかスタートした初日。各選手がスコアを伸ばす展開のなか、まず抜けだしたのが、シーズン2勝目を狙う上原彩子と服部真夕。特に上原は「いくつバーディーが入るのかと思いました」というほどの好調ぶりで、10ホールで8つのバーディーを奪う猛チャージ。後半はスコアが伸び悩んだものの、6アンダーで服部と並び堂々の首位発進となった。1打差の3位タイには、ツアー史上初となる2週連続大会連覇がかかるアンソンジュら3選手が続いた。

 2日目に入ると前日とは天気が一変し、朝から強烈な風が吹きつける難コンディション。各選手がスコアを崩すなか、初日首位タイスタートの服部真夕はフェアウェイキープに苦しみながらもイーブンパーの72でまとめ、通算6アンダーで単独首位に立った。1打差の2位タイには木村敏美、藤田幸希、向山唯、アンソンジュが続き、優勝争いは混戦模様となった。「ドライバーがほとんどフェアウェイに行かなかったです」とそれまで好調のドライバーショットがこの日は影を潜めた服部だったが、我慢のゴルフを展開しパーを重ねていった。「今日はスコアが伸びないとは思いましたけど、まさか私がトップだとは思わなかったです。あれだけティーショットを曲げてのパープレーなので、よく耐えたなとは思いますけど、チャンスもあったのでそれは決めておきたかった」と単独首位の順位にも納得のいかない内容に心境は複雑だったが、今季2勝目へ向け価値あるラウンドとなった。そして強風のなかこの日ベストスコアの68をマークして、1打差2位タイの好位置につけた藤田。「雨が降っていたので、風は気にならなかったです。もともと雨は好きなので、単純に風がアゲインストなら番手を上げて、フォローなら下げて、という感じで素直にクラブ選択しました」と他の選手が気にする風を難なく克服。「今週は予選を通ればいいかな、くらいに思っていたんですが、ショットが良くなってきたので頑張ろうと思いました。いつも優勝を考えないようにして、結局逃しているので、今回は逆に意識して優勝争いを楽しめたらいいなと思います」と最終日はあえて優勝を意識して臨むことを宣言した。

 そして最終日。前日に引き続き、強風が吹くコンディションのなか、首位の服部がボギーを重ねて上位から脱落すると、優勝争いは1打差の2位タイからスタートした藤田幸希とアンソンジュに絞られる。一時はアンにリードを許した藤田だが、15番で7mのバーディーパットを決めるなどパッティングが冴え、再びアンを逆転。このリードを守りきった藤田が約1年振りとなる勝利を飾った。「うれしいです。今季ずっと優勝争いしていて、スコアを伸ばせなくて悔しい思いをしていたので」と、2011年の『日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯』以来の優勝に喜びを爆発させた藤田。「今回は勝ちたい気持ちを出してやってみようかなと思いました。“冷静に”と思っていると、気持ちでパッティングを入れる事とかも出来なくなってしまうので。優勝したいという気持ちだとそういうパットも入ってくれる」と気持ちを全面に出したプレーが引き寄せた勝利だった。

 
マスターズGCレディース
2011年10月21日~10月23日
マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県) /6,458Yards Par72(36,36)
優勝者A.P.合計1R2RFR優勝賞金
大山 志保-7209727067¥22,140,000

―大山志保が劇的パットで3年振りの復活優勝―

大山志保

 快晴のなかスタートした初日。各選手のスコアが伸び悩むなか、まず好スタートを切ったのが不動裕理と井芹美保子。ともに3アンダーで首位に並び立った。例年より長く伸びたラフと難グリーンを相手に、後半は33をマークし首位に浮上した不動。「後半はショットが良くなってきたのでアンダーが出ましたけど、まだ女子オープンの時の悪いパッティングのイメージが残っていて自信を持って打てていません」と課題のパッティングには不安が残るが、3試合ぶりとなる首位発進に復調の気配が伺えた。

 続く2日目。午後になるにつれ雨が降り出し、雷により競技が一時中断。その後も雷雲接近により競技の再開が見込めないため、第2ラウンドは86選手がホールアウトした時点でサスペンデッドとなった。第2ラウンドを終えた選手の中での暫定首位は、通算4アンダーの馬場ゆかり。1打差には飯島茜が続いた。「だいぶ昨日からショットのフィーリングを掴んできて、打ちたい所に打てるようになって来たので、私らしいゴルフが出来るようになってきましたね」とこの日は尻上がりに調子を上げた馬場。3週前には念願だったメジャータイトルを獲得したが、「疲れが全然取れない。ショットも体の疲れから来ているのかわからないけど、球がつかまらないと言うか…」と激戦の疲れが癒えない様子。それでも持ち前の気力と根性を頼りに最終日に臨む。そして悲願の復活優勝へ暫定ながらも3打差の好位置につけた大山志保。「コンディションが難しいのは大好きです。今日はパットが良かったし、ショットも風に関係なく強いボールを打てています。明日は攻めるのみですね。風が強いのは好きなので、楽しみです」と虎視眈々と優勝を狙う。

 そして迎えた最終日。サスペンデッドとなった第2ラウンドの続きと最終ラウンドが行われる長丁場のなか、それまで首位から5打差と影を潜めていたポーラ・クリーマーが大会レコードタイの65をマークする猛チャージ。通算7アンダーの単独首位で先に最終ラウンドの競技を終え、勝敗は決したかに見えたが、クリーマーを1打差で追う大山志保が最終18番ホールで15mのバーディー沈めて土壇場でクリーマーに追いつくミラクルパット。勝負の行方はプレーオフへもつれ込んだ。両者一歩も譲らず迎えたプレーオフ3ホール目。3m弱のバーディーパットを沈めた大山がクリーマーとの激戦を制し、2008年の同大会以来、3年振りとなる復活優勝を飾った。

 2006年には年間5勝を挙げ賞金女王にも輝いた大山だが、2009年の夏に左肘の痛みが悪化。手術を決意し1年間ツアーから離れる事となったが “また優勝がしたい”という目標へ向け必死の努力を重ね、見事に復活優勝に繋げた。正規の18番パー4では15mのスライスラインと、バーディーはほぼ絶望的な距離だったが、「絶対入れるしか無いと、入れるという気持ちで打ちました」と最後まで諦めない気持ちが勝利の女神を呼び寄せた。「たくさん言いたいことはあるけど、本当に嬉しいことでいっぱいです。今までたくさん泣いてきたし、プレーオフで興奮状態だったので」と優勝の瞬間は涙を見せなかった大山。地元宮崎で開催されるツアー最終戦への切符も手にし、高らかと復活を宣言した。

 
樋口久子 森永製菓ウイダーレディス
2011年10月28日~10月30日
森永高滝カントリー倶楽部(千葉県) /6,652Yards Par72(36,36)
優勝者A.P.合計1R2RFR優勝賞金
有村 智恵-7209707168¥12,600,000

―有村智恵がプレーオフを制しシーズン3勝目―

有村智恵

 心地良い秋晴れのなかスタートした初日は、シーズン2勝目を狙う服部真夕が68をマークし金ナリと並んで首位タイに立った。1打差の3位にはフォンシャンシャンが続き、2打差の4位タイにはホステスプロである有村智恵と宮里美香、さらに原江里菜、申ジエの4選手が続いた。首位に立った服部は「ピンチらしいピンチはほとんどなかったですね。グリーンを外したのも3回だけなので、後半はチャンスについたのは少なかったのですが、寄せてパーと出来たのでそれが良かったですね」と出場選手中、唯一ノーボギーにまとめる安定したラウンド。9月の『マンシングウェアレディース東海クラシック』で優勝するなど、年間を通して安定した成績を見せていたが、前週の試合2日目に寝坊をして約半年ぶりの予選落ち。「今日は良いゴルフが出来たので、2・3日目も崩さずにやっていきたい。失敗を繰り返したくないので、しっかりやっていきたいです」と、好スタートにも満足することなく2日目以降の戦いを見据えていた。
同じく首位にたった金ナリは「今日はパットがすごく良くて、27パットでした。グリーンはそんなに速くないです。タッチがとても良かったです」と好調なパッティングで好スコアをマーク。明日も「パッティングがキーポイントですね。ピンポジションにもよりますが、手前からつけていけば」とあくまで平常心を保ち、2010年の『大王製紙エリエールレディスオープン』以来の日本ツアー2勝目を目指す。

 前日同様晴天に恵まれ、絶好のコンディションとなった2日目。17位タイスタートの永井奈都が、この日のベストスコアとなる66をマークする快進撃を見せ単独首位に浮上。1打差の2位タイには馬場ゆかりと金ナリ。大会ホステスプロの有村智恵と宮里美香は共に3アンダーの7位タイにつけた。この日6つのバーディーを奪い、自身初の単独首位に立った永井は「ロングパットがいきなり1番で入って、チャンスについたところはほとんど入りました。昨日パッティングが入らなかった分、今日はほとんど入りましたね」と、安定したショットに加えロングパットが決まるなど、パッティングが好調。シーズン前半は予選落ちが続くなど苦しい時期が続いたが「後半戦はだいぶ良くなってきました。初日で落ち着くパターンが多かったけど、最近は2日目も耐えています」と徐々に調子を上げ、賞金ランキングは前週時点で75位まで浮上。「今週はコースも長いですし、拾って粘ってと今週は臨もうと思っていたので、きっちりパーセーブし、チャンスについたらバーディーを狙っていきたいです」と、ツアー初優勝、賞金ランキング上位50名までに与えられる来季のシード権獲得に王手をかけた。

 そして最終日。混戦のなか、有村智恵と馬場ゆかりが7アンダーまでスコアを伸ばし、勝負の行方はプレーオフに。プレーオフ1ホール目は馬場、有村ともにパー。2ホール目で馬場が3打目を寄せ切れなかったのに対し、有村は2mのチャンスにつける。馬場のパットはカップに蹴られたのに対し、有村のボールはカップに吸い込まれシーズン3勝目。有村にとって初の逆転での優勝となった。「逆転で勝ったのは初めてだったので嬉しいですし、ウイダーレディスの第1回大会は私にとって特別なものであったので、今年勝ててよかったです」と、初めて経験する逆転優勝と、自身のスポンサー主催の大会での優勝に喜びもひとしお。9月には手首の痛みに悩まされ2週続けて欠場。その後は勝ちたいという思いがある一方で、練習量は抑えなくてはいけないという葛藤の日々が続いた。それでも「ここ2、3試合でやっと優勝を狙える気持ちになってきました」と、本来の調子を取り戻した有村。賞金ランキングもこの時点で2位に浮上し、トップを走るアンソンジュとの差は約3000万円。逆転賞金女王へ望みをつなぐ優勝となった。

 
ミズノクラシック
2011年11月4日~11月6日
近鉄賢島カンツリークラブ(三重県) /6,506Yards Par72(36,36)
優勝者A.P.合計1R2RFR優勝賞金
上田 桃子-16200676469¥13,888,800

―上田桃子がプレーオフを制し涙の米ツアー優勝―

上田桃子

 日本で開催される唯一の全米女子プロゴルフ協会公式戦『ミズノクラシック』。快晴無風で絶好のコンディションとなった初日、海外の強豪を抑えて6アンダーで首位に立ったのは、飯島茜、黄アルム、テレサ・ルーの日本ツアー勢3名。さらに1打差の4位には上田桃子が続いた。「ショットが後半になってよくなりました」と後半のINで5バーディーを奪い、首位に立った飯島。3週前までは、賞金ランキング40位と今大会出場圏外だったが、「(契約をするミズノの大会に)さすがに出場できないのはまずい」と奮起。『富士通レディース』で8位に入り、滑り込みで今大会の出場権を手に入れた。「(日本ツアーも)米ツアーとレベルが変わらなくなってきているので、(もし勝っても)日本でやっていきたいと思っています」と日本ツアーの代表として、2日目以降も試合の主導権を握りたい。

 引き続き穏やかな天候のもと行われた2日目。各選手がスコアを伸ばすなか、首位と1打差の4位からスタートした上田桃子が終盤の4連続バーディーなどを含む8バーディーで64をマーク。通算スコアを13アンダーとし、単独首位に立った。3打差の2位には、63のコースレコードを記録した横峯さくら。4打差の3位タイには服部真夕ら3選手が続いた。最終日・最終組が日本人選手のみとなるのは、1999年に大会名が『ミズノクラシック』となってからは初めて。首位に立った上田は「完璧だと思います」と自らも認める好内容。「最後のチップインが物語っているように、このコースは本当に好きなコース。最終日だからといって特に変えるものはないし、この2日やってきたことをあと1日やれれば」と “米ツアー優勝”という4年越しの思いを果たす舞台は整った。

 そして迎えた最終日は、朝方に雨が降ったものの概ね良好なコンディション。単独首位でスタートした上田桃子は順調にスコアを伸ばしていくものの、フォンシャンシャン、チェナヨン、ステーシー・ルイスといった海外の強豪が猛チャージをかけて上田に肉薄する。上位が一気に混戦となるなか、勝負の行方はこの日7つスコアを伸ばしたフォンシャンシャンと上田桃子によるプレーオフに持ち込まれる。一進一退の攻防を続けるなか迎えたプレーオフ3ホール目。約6mバーディーチャンスにつけた上田がこれを見事に沈めて勝負有り。2007年の今大会以来となる米ツアー優勝を飾った。

 これまでは「きれいなゴルフをしようとしていて、技術も伴ってきて、自分はもっと出来ると思っていました。だから無謀にチャレンジしたり…」と思わぬミスをして自滅してしまう場面がみられ、成績も振るわなかったが、母から『(ゴルフを)やめてもいいけど、やめないでつま先だけで立っているだけでも、逃げないことは大事』という言葉に奮起し、見事復活を果たした。「ミスショットをしてからでも、バーディーチャンスにつけることが出来ました」と経験を積む毎に意識は変わり、プレー中に笑顔をみせる場面も多く見られた上田。「自分の腕を海外で試したい気持ちは強いです。ヤニ・ツェンも強いし、藍ちゃんが5勝したのを見たとき、『あの景色を私も見たい』と思いました」と今後も米ツアーを主戦場に、さらなる高みを目指す決意をした瞬間だった。

第8回(最終回)は 2月3日(金)掲載予定です。

(C) 2013 The Ladies Professional Golfers' Association of Japan All Rights Reserved.