復活Vと5億円　佐伯三貴『カープより先に！』

＜Photo：Atsushi Tomura/Getty Images＞

NEC軽井沢72ゴルフトーナメント　軽井沢72ゴルフ 北コース（長野県）2日目

　私はもっと燃えているとばかりに、佐伯三貴がこの日のベストスコアタイ、66をマーク。1日目の20位タイから、一気に首位グループへ躍り出た。「カープより、先に優勝します」と、広島出身らしいV宣言まで飛び出した。今季のテーマは復活。右手関節炎、母指CM関節症のため昨年、1年間のトーナメント特別保障制度の適用を受けている。フジサンケイレディスクラシックからツアー復帰を果たしたが、すべてが思うようにはいかない。特に練習過多になれば、手首の痛みがぶり返す。焦ったわけではないものの、そんな心情を察して的確なアドバイスをおくったのが、森口祐子だったという。

「meijiカップで、森口さんから『あなたは基礎がしっかりとできている。イメージを出すだけで十分。練習は、10球ぐらいで終わっても大丈夫』といってくださいました。その言葉を聞いてから、とても気持ちが楽になり、調子も上向いてきましたね。今回もテレビ解説のお仕事で会場へいらしていた。お礼を申し上げました」と表情が明るい。

　この日は、6バーディー、ノーボギーと抜群の内容。しかし、ハイライトは4番のパーセーブだった。「10メートルのパーパットが入った。せっかくのいい流れを止めずにいけたのが大きい」と振り返った。さて、久々の優勝争い。「緊張感の中で、どんなプレーができるか。目先にこだわるのではなく、大きなゴルフをしたいと思っている。それから、私は夏場が弱い。いろいろな意味でここからが正念場です」とも話す。今大会、単独5位以上なら、生涯獲得賞金が5億円を超える。佐伯の再起はカープよりも劇的かもしれない。