2016.9.3
ここぞの特効薬 ホステスプロ・穴井詩が首位へ浮上
<Photo:Masterpress/Getty Images>
ゴルフ5レディス プロゴルフトーナメント ゴルフ5カントリー美唄コース(北海道)2日目
これぞプロのだいご味。首位で2日目を終えた穴井詩は、まるでハリウッドの超大作アクション映画を鑑賞して、大満足したかのような表情を浮かべた。「こんなに面白かったのは久しぶり。ワクワクしてドキドキした。スコアを伸ばし合って、戦う。これが、プロ冥利に尽きるというものでしょう」。1日目は生命線ともいえる1Wが威力を発揮し、「ドライバーがとてもいい子」と表現したが、「きょうは、急に暴れ出した」という。ただ、黙って手をこまねいているわけにはいかない。今大会は、所属するゴルフ5の名を冠した大事な試合だ。
ということで、奥の手。いや、特効薬を後半になって注入したそうだ。「ショットが安定したのは、グリップを握る力の配分を変えました。左手をグーッとではなく、ギュッと。でも、それって、一か八かの手段です。私にとって、ワクチンのようなものかなぁ。続けていると、握力がなくなるから。薬はいつも使っていると、効果がなくなるでしょう」。
また、前週のニトリレディスゴルフトーナメントで、池に5発入れたことも大きな教訓に。「上がりの16-18番は池が絡んでくる。とにかく、緊張した。そんな状況でも3ホールで2バーディーが奪えた。一度は離されて、そこからまた追いつきましたから…。まだ、最終日が残っているけど満足です」とも付け加えた。
「正直にいうと、トーナメントホステスだから、というプレッシャーはそんなにない。プレーを楽しむ。私にはそれが一番ですよ」。新たなスタイルを発見した穴井は、キャディーバッグに収まった1Wをいとおしそうに見つめていた。
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