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2016.10.1

史上初のアマチュア メジャーVへ 長野未祈が単独首位に

<Photo:Chung Sung-Jun/Getty Images>

 日本ゴルフ協会(JGA)主催の2016年度LPGAツアー公式戦『日本女子オープンゴルフ選手権競技』(賞金総額1億4,000万円、優勝賞金2,800万円)の大会3日目が、10月1日、栃木県那須烏山市の烏山城カントリークラブ 二の丸・三の丸コース(6,506ヤード/パー71)で行われ、4バーディー、3ボギーの70をマークしたアマチュアの長野未祈が通算5アンダーで単独首位に立った。通算3アンダー、2位タイに柏原明日架、堀琴音、通算2アンダー、4位に申ジエがつけている。ディフェンディングチャンピオンのチョンインジは、この日のベストスコア66をマークし、通算イーブン、11位タイに順位を上げた。(天候:曇り時々雨 気温:19.8℃ 風速:0.6m/s)

 「これを入れれば単独首位だ」。最終18番の4.5mのバーディーパットを打つ前に、長野未祈はそう思ったという。結果的には同組の堀琴音が、その18番をボギーにしたために、パーでも単独首位は達成できたが、きっちりとラインを読み切り4.5mのフックラインを綺麗に沈めた。昨日は堀にすんでのところで阻止されたが、“公式戦において、アマチュアが単独首位で最終日を迎えるのは史上初”という記録を、今日は自分の力で掴み取ってみせた。

 最終組から迎えることとなった3日目の戦いだが、「昨日の夜から緊張していて、何回も起きてしまった。スタート前も緊張して思うようなショットができず」と、出だしの1番ホールでいきなり、アプローチが寄らず入らずのボギー発進としてしまう。その後も地に足がつかない15歳を救ったのは、在籍する「ヒルズゴルフ・トミーアカデミー」を主宰する中嶋常幸がスタート前に送ったアドバイスだった。「緊張するとグリップが強くなって、体が硬くなってしまうと言われていたので、グリップ優しくして、肩を動かすようにしたら、楽しくなってきて緊張感を受け入れられるようになった」と昨日までのリズムを取り戻す。後半に折り返した10番でバーディーを奪い、この日のスコアをアンダーとすると、14番でサードショットのミスからボギーを叩くも、これも後には引きずらない。難関17番もきっちり2オン2パットのバーとすると、18番のバーディーフィニッシュで、終わってみれば後続に2打差をつける、この日も見事な戦いぶりだった。

 8歳の時に父親に練習場に連れられて、すぐにのめりこんだゴルフだったが、小学校の卒業文集の“将来の夢”には、「まだ(ゴルフが)下手だったので、パン屋さんと書きました」と、明確に未来の姿は描けていなかった。しかし今は「世界で活躍できるプロゴルファーになりたい」と自信を持って言い切れるようになった。“未祈”という名前には“未来を祈る”という思いが込められているという。「最終日も記録とかは考えず、自分のプレーをしたい」。無欲で挑むその先に、無限の未来が待っている。

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