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2016.10.22

さぁ、倍返し! 教訓を生かし、笠りつ子はVへ王手

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 2016年LPGAツアー第32戦『NOBUTA GROUP マスターズGCレディース』(賞金総額14,000万円、優勝賞金2,520万円)大会3日目が10月22日、兵庫県三木市・マスターズゴルフ倶楽部(6,523ヤード/パー72)で行われた。この日は好スコアが続出。各ホールでギャラリーの声援が上がった。通算14アンダーの首位に鈴木愛、笠りつ子が並んで最終日を迎える。2打差の通算12アンダー、3位はアンソンジュ。 (天候:曇り 気温:16.8度 風速:0.7m/s)

 3日間、首位を快走する笠りつ子。「納得のプレーができました。ショットは、ソコソコかな。パッティングで、いい距離が入っている」と好調の要因を分析する。とはいえ、さすが-と感じさせるのは、ひとつのミスを教訓に、何倍返しもすることだった。

 「1日目の9番で3パット。下りのラインでも思うように転がっていかない。だから、普段より強く行く。そして、ラインにきっちりと乗せればいい」。簡単なようでも至難の業だ。前週からスタート前のパッティング練習で、ミラー状のプレートを使用している。ストローク、それから肩の位置などをチェックするためだ。最終チェックには、これほどふさわしい用具はない。なぜなら、自分を映してみることも大切。

 「きょうも落ち着いていた。何度も話しているけど、まだ優勝モードになるのは、はやい。最終日に備えて全体の流れを把握していくこともテーマでした」という。こうしたスタイルは首位で並ぶ、鈴木愛とは好対照だ。「鈴木さんは、強い選手です。気迫がみなぎっている。負けん気が強い。でも、私は私で行きます。最終日は、ひとつひとつ、スコアを重ねて悔いのないように」。前週も首位で最終日を迎えながら、最終日はいまひとつで、2位に終わった。

 同じ轍を踏まないのは、笠の流儀だ。経験したことがない刺激を求め、異業のアスリートと、オフのトレーニングをするのもそのため。今年1月は、プロ野球、中日の大島などと合宿を行った。「走り込み、体幹など、すごく勉強になった。お兄さんのような感じで、やさしく教えてくださったから、きつかったけど、楽しくトレーニングができましたよ」。

 もうひとつ。トーナメント期間中は、自身はもちろんのこと、ゴルフの記事を熟読することも、モチベーションを保つ重要なファクターになっている。「さまざまなサイトや新聞を隅々まで読みます。自分がこんなことをいったのか、他の選手はそうなのか、といった感じで、とても楽しい」と語っている。実は、これ、取材者に対するさりげない配慮だ。

 気配り、心配りを欠かさない。人こそ人の鏡。ゴルフは自身と戦うスポーツである。

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