1st day プラスワン～葭葉 ルミ～

＜Photo：Chung Sung-Jun/Getty Images＞

LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ　宮崎カントリークラブ（宮崎県）1日目

　ちょっと早い気もするが、2016年を1文字で表すと－そんな質問をしてみた。『縁』。今大会、初出場の葭葉 ルミは即答だった。「右足首の骨折で休んでいる時、東京ドームへ、日本ハム-ソフトバンク戦を見に行きました。ナマのプロ野球観戦は初めて。楽しかった。スタンドから見ていると、思わず声が出る。ゴルフでギャラリーの皆さんが、声を出したくなる気持ちがわかった。自分の知らない世界を体験するのは気持ちが新鮮になる。休んでいることもムダではない」。しみじみと感じたそうだ。

　さらには、「東京ドームへ一緒に行ったのは、工藤遥加さん。ということで私も、ソフトバンクの応援をしたけど、大谷選手をはじめ、日本ハムっていいチームだなぁと思った。結局、両チームを応援していました」。ビビッと来た不思議な縁は、7月に「これだったのか」という確信を得る。ニッポンハムレディスクラシックで、ツアー初優勝を飾った。

　「初代チャンピオンは永遠に残る。喜びが何倍にもふくらみました。で、その後に考えたのは、来年の大会で連覇をしたい。ニッポンハムの社長さんがとても喜んでくださった。新たなチャレンジをする決意が固まった」。決めたら即行動へ。さすが、江戸っ子だ。すぐさまスイング改造に取り組んでいる。「オフでは遅い。シーズン半ばだったから実戦で、多くの挑戦ができました。たとえ結果にトップ10は伊藤園レディストーナメントの1度だけでも、表情は晴れやかだ。

　「きょうは、ここでプレーができてありがとうございます。感謝の気持ちで18ホールをプレーしました。バーディーをいっぱい獲って、ボギーもたくさん。そんな状況でも気持ちに余裕があった」と振り返る。17年は年女。「優勝したことで、何がうれしい、といわれれば、多くの方とご縁ができたことです。もっともっと、そんな機会を増やしたい」とほほ笑んだ。イーブンパーのスタートなら、来年とはいわず、年内に－。上方修正が即可能であるのが、プロゴルフの世界である。