1st day プラスワン～西山ゆかり、下川めぐみ、吉田弓美子～

＜Photo：Atsushi Tomura/Getty Images＞

THE QUEENS presented by KOWA　三好カントリー倶楽部西コース（愛知県）1日目

　すごいぞ、神奈川県。県内の政令指定都市数が3つと、日本一である。とはいえ、今大会で西山ゆかり、下川めぐみ、吉田弓美子と3人の出身者を送りだしているのも、神奈川県だ。日本ツアー代表は9人で構成されている。実に3分の1。この日は、西山と下川がペアを組み、大逆転勝利をおさめた。

　ラウンド中、こんな会話が。「めぐみちゃんが、33歳で初めて、日の丸を背負うなんて、そんなことってあるのかなぁ－と話しかけてきた。私は、34歳だけど…。その時、2人で大笑いして、一気にムードが良くなった」と西山が話している。

　下川にとって晴れの舞台だ。メンバーに加わったのは、自身の頑張りの表れ。ところが、「プレッシャーで朝一番から、吐きそうな感じでした」という。小学生の時は、ファッションモデルになることが夢だった。「小学4年生で157センチ。大きかったから、雑誌のモデルになろう、と考えた。でも、そこから身長が伸びない。で、次がプロゴルファーに、です」。

　もっとも、明確にプロゴルファーを職業として意識したのは、県立厚木北高時代のことだ。公立には珍しく、スポーツが盛んで、県内で2校だけ、ゴルフ部があった。「高2、3年で関東大会の団体で優勝。他にもいろいろな大会へ出場した経験から、プロを目指すことに決めました。部活といっても、自分たちで考え、毎日、ものすごく頑張ったと思います」。

　いわゆるゴルフエリートではない。それは、西山、吉田も同様で、ゴルフ場の研修生の経験があるのも共通だ。ちなみに、吉田も厚木北高出身で下川の後輩にあたる。「神奈川から3人。同じ公立校から2人の日本代表が出るって、皆さんが気づいていないけど、すごいことでしょう」。いやはや、ごもっともです。

　さて、神奈川県民の特性は、一般に気さくで社交的。そして、プライドが高いといわれる。大会初出場の3人は、プライドを賭け、ひたすら日本ツアー代表V2を目指す。