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2017.3.25

2nd day プラスワン~山内日菜子~

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI UMKカントリークラブ(宮崎県)2日目

 催花雨(さいかう)。早く咲いてくれ-と花にうながすような雨をこう表現する。この日の山内日菜子にピッタリの言葉だ。インスタートのため、最終ホールは9番。ティーグラウンドに立つと、「神様、お願いします。バーディーを獲らせてください」と心の中で祈った。この時点で、予選通過を確実にするためには、どうしてもバーディーが欲しい状況。2オンしたものの、2段グリーンの下15メートルをねじ込むのは楽ではない。

 「ちょっとスライス。あとは思い切って行きました」というバーディーパットは見事、カップヘ吸い込まれる。満面の笑顔でギャラリーの声援に応えた。プロテスト合格後、これが初の予選突破。「アマチュア時代から、この試合は出場しています。でも、プロの選手を見て、とにかく勉強したい。順位よりもそればかりを考えていた。しかし、今回は自分がプロの立場。故郷、宮崎の試合でギャラリーの皆さんに魅せるプレーを心掛けました。それが9番のパッティング。良かったです」と振り返りながら、「だけど、自分の力では無理だったかも…。ご利益がありました」。

 毎年、元旦に青島神社へ参拝する。勝守りを授かるのが恒例。「お守りに、日の丸の国旗があしらわれている。私のお気に入り。キャディーバッグにつけています」と披露してくれた。毎年、春季キャンプを行うジャイアンツも参拝するパワースポットだ。

 宮崎の魅力を質問すると、大山志保が必ず口にする、「人の温かさ」をあげた。「今年、関西の西智子さんと一緒に、宮崎で合宿をしました。運転していて、よく道を譲ってくれる。どうして、私の地元では絶対、そんなことはないって真顔で話していた。ここで生まれて育ち、本当に良かったと思います」。

 さて、決勝ラウンド進出で、初めて賞金を手にすることが確定した。新社会人は、両親など世話になった人へ感謝のプレゼントをするものだ。ところが、プロゴルファーは少々、事情が違う。「何かあげたい、とは思うけど、それはもう少し先ですね。貯金します」。次戦はステップ・アップ・ツアー開幕戦、ラシンク・ニンジニア/RKBレディースへ出場する。

 「この試合が終わって、すぐに遠征です。少しでも稼ぎたい。いいプレーをして、いい順位でフィニッシュします。それから、16番も楽しみにしている。ホールインワン賞が800万円。ゴルフを始めてから、まだ1度もホールインワンをしたことがない。最終日も、神様お願いします、ですね」と笑顔をのぞかせた。

 一方、「雨が好きです。落ち着くから。雨の日に練習していると、何となくいいなぁと感じます」。雨垂れ石を穿つとの故事もある。長く根気よく努力すれば、やがて成功するというたとえだ。ツアールーキーにおくりたい。

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