ヨネックスレディスゴルフトーナメント　最終日

フォンシャンシャンが3打差を逆転し今季初優勝

　2012年度LPGAツアー第12戦『ヨネックスレディスゴルフトーナメント』（賞金総額6,000万円、優勝賞金 1,080万円）の最終日が、新潟県長岡市のヨネックスカントリークラブ（6,370Yards／Par72）で開催された。

　天候：晴れ、気温：21.2℃、風速：1.4m。爽やかな晴空の下、緊迫した優勝争いが繰り広げられた最終日。トップが目まぐるしく入れ替わる一進一退の展開のなか、首位と3打差からスタートしたフォンシャンシャン（中国）はスコアを8アンダーまで伸ばして首位の馬場ゆかりに並び、優勝の行方は両者のプレーオフ（18番・パー5）へ持ち越される。1ホール目をともにパーとして迎えた2ホール目、フォンがバーディーパットを沈めて馬場を退け今季初優勝、ツアー通算3勝目を挙げた。1打差の3位タイには笠りつ子とイボミ（韓国）、2打差の5位タイには青木瀬令奈とテレサ・ルー（台湾）が続いた。

　この日は序盤でボギー先行の立ち上がりとなったフォンだったが、6番（パー5）を皮切りに合計4つのバーディーを奪い、首位の馬場を捉えてプレーオフへと持ち込んだ。プレーオフ2ホール目ではティーショットを左に大きく曲げてしまうが、カート道に当たったボールが大きく跳ねて300ヤード付近につけるという幸運にも助けられた。最後は「強い執念で入れました」というバーディーパットを沈めて、自身初となるプレーオフでの勝利を手にした。

　優勝後のインタビューでは「とても嬉しいし、今はまだドキドキしています。馬場さんは素晴らしいプレーヤーですし、今日はラッキーで勝てただけです」と控えめにコメント。今季も米ツアーと日本ツアーを股にかけて戦うが、「日本の文化が大好きで、日本にいるときは日本の人たちの暖かい気持ち、優しさを感じます。日本で試合したい気持ちはとても強いです」と、米ツアーに軸足を置きながらも日本ツアーへの愛着を語ったフォン。4年後のオリンピック出場という長期的な目標も視野に入れつつ、今後も日米両国を舞台に活躍する。

馬場ゆかり （2位：-8）
「（プレーオフの3打目は？）しっかり振って上から戻すイメージで打ったら、薄く入ってしまって、トップしちゃいました。課題のショットだったので…。今週調子が良くなくて、最後の最後で出てしまったなと。本当はもうちょっとセカンドを前にもっていくつもりだったけど、飛ばなかったので中途半端な距離が残ってしまいました。（フォン選手は）伸ばしてくると思ってはいましたが、良いところでバーディーを取ったりしていて、負けじと頑張りましたが、もう一歩足りなかったです。悔しいですね」。

笠りつ子 （3位タイ：-7）
「（一時は10アンダーまで伸ばしたが…）アウトは良かったけど、インで伸ばせなかったのが勝てなかった理由だと思います。（後半でリズムが変わった？）これといってはないですが、やっぱり9番からのボギー、ボギーで流れが変わったのかなと。勝ちたかったのですごく悔しいです。でも同じ失敗をしないようにして、次は勝ちたいです」。

イボミ （3位タイ：-7）
「今日はパッティングが良かったのがアンダーパーにつながりました。攻撃的に打っていったのがよかったと思います。（ヨネックスと用具契約している）ホステスプロとしてこの大会に初参戦して、緊張したけど頑張れました。来年はもっと頑張って、もっといい成績を出したいです」。

青木瀬令奈 （5位タイ：-6）
「今日は昨日までと比べてショット、パットとも冴えなかったです。自分的にはあまり攻めるゴルフができなかったのがこれからの課題というか、すごく悔しかったです。（緊張で体が思うように動かなかった？）自分としては普通にやってたけど、無意識にそうなったのかもしれません。でも昨日、今日と最終組で周っていい経験ができたので、これからの自信と課題になったと思います。（賞金は何に使いたい？）今まで自分にたくさんお金をかけてきてくれたので、家族に恩返ししたいです」。

永井花奈 （32位タイ：+3）　※ベストアマチュア
「ティーショットはボギーを打っているところもそんなに悪くなかったけど、セカンドの距離ミスとかがいけなかったですね。（3日間プレーをして、一番勉強になったのは？）自分と周ったプロを見て、自分にはまだここはパーで切り抜けなきゃいけないとか、ここは狙っちゃいけないところとか、区別がまだできていないかなと思いました。（プロの大会は？）コースもグリーンも速かったりして難しいです。今日はロングパットの距離感が合っていなかったので、パットの距離感とかそういうのを頑張ります」。