大王製紙エリエールレディスオープン　1日目

全美貞が首位発進、1打差に佐伯三貴

　2012年度LPGAツアー第34戦『大王製紙エリエールレディスオープン』（賞金総額9,000万円、優勝賞金1,620万円）の大会1日目が、福島県いわき市の五浦庭園カントリークラブ（6,427Yards／Par72）で開催された。

　天候：晴れ、気温：14.9℃、風速：2.2m。昨年の東日本大震災の復興支援を目的として、四国から被災地である福島県いわき市に会場を移して開催されている今大会。開幕前に初の賞金女王が決まった全美貞（ジョンミジョン・韓国）がこの日66をマークして首位に立った。1打差の2位には佐伯三貴。3打差の3位に不動裕理、木戸愛、豊永志帆、テレサ・ルー（台湾）の4選手が並んだ。

　今季すでに4勝を挙げ自身初の賞金女王も決めた全。この日は「ティーショットは良くなかったのですが、アイアンが良かったおかげで、ピンについてくれたので、バーディーに繋がりました」と、出だしの1番ホールこそボギーとつまずいたが、その後は7つのバーディーを奪う会心のゴルフ。今週はコーチでもある兄がキャディを務め「兄の言う通りに全てやってきました。ラインの読みも一緒にやりました」と心強い支えも功を奏し好スコアに繋がった。「ラウンド中の気持ちもいい。ゴルフも安定しているので、この楽しい状態のままでプレーを続けていきたいですね」と、賞金女王も決め勢いに乗る全が万全の体勢で自身初のシーズン5勝目に挑む。

佐伯三貴 （2位：-5）
「ゴルフの状態は先週からいいんですが、今週の火曜日に風邪を引いてしまって、鼻水とせきが…。熱は出ていませんが、力が抜けて（かえって）良かったのかもしれません。でも、同伴プレーヤーに迷惑をかけてしまっているんじゃないかが心配でした。このコースは昨日初めて回りました。グリーンは小さいですが素直ですし、乗ればバーディーチャンスにもなるので私は好きですね。（明日は以前、同伴での練習ラウンドを希望した全美貞選手との最終組）スイングのリズムもショットの精度も素晴らしい選手なので、しっかりと彼女のゴルフを見ながら、吸収できるところは吸収していきたいです」。

不動裕理 （3位タイ：-3）
「（今日は“カップの蓋”は開いた？）いつもに比べたら開きましたが、もう少し（パットが）入ってくれても良かったかなと…。バーディーを取れたところ以外でも3～4メートルのチャンスが結構あったので、あと1、2個は入ってくれても良かったかなと思います。（それでも60台を出せたのは）やはりショットに助けられましたね。ここ一ヶ月以上はずっとこの状態です。（ショットの状態は一番いい時と同じくらい？）そうですね。その状態が続いています」。

木戸愛 （3位タイ：-3）
「今日はショートゲームに助けられました。ショットの調子が上げられない中、一打でも少なくと思って集中力をキープできました。上田（桃子）さんと一緒の組ですごく緊張しましたが、気を引き締めてラウンド出来たのがいい方向にいったと思います。良い一日でした。強い気持ちを持って、最後の最後までチャレンジしたいと思います」。

豊永志帆 （3位タイ：-3）
「今日はパターが一番良かったです。先週ドライバーが悪かったので、今日は飛距離より方向性を重視しました。グリーンが小さいのでなるべくフェアウェイから打ちたいと思って。振り過ぎないように注意して、7割程度のスイングを心がけていました。シード圏内に入るにはこの大会で単独4位以上が必要ですが、今年は1ケタの順位が一度もないので、1ケタを目指してやります。もう少し一年を通して安定したスコアでラウンド出来るようにしたいです」。

鬼澤信子 （7位タイ：-2）
「夏ぐらいから、調子は悪くないのに結果が出ない状態が続いて、気持ちのコンディションが悪かったんですが…。もう吹っ切るしかないですよね、気持ちが切り替えられているのかはわかりませんが、今日はパターがよく入ってくれました。腰の状態はいいです。寒くなってきたので、普段よりもストレッチの時間を長くしています。火曜日の夜に福島に向かっている時、車から流れ星が見えたので、願い事をすぐに言ったんですよ。私自身は（この試合で）ドラマティックなことを考えてますよ。残り2日もこの流れ星パワーでいきたいですね」。

竹末裕美 （65位タイ：+3）
「今週はアプローチ、パットの調子は良くなったのですが、今日はショットが悪くてバーディーチャンスが少なかったし、少ないチャンスを決めることができなかったです。一日でも長くゴルフをしていたいという気持ちなので、日曜日まで残って大勢のギャラリーの前でラウンドできるように、明日はアンダーで回りたい。気持ちを切り替えて頑張ります。今日もギャラリーの方に声をかけてもらって、最後まであきらめないで頑張っている姿を見てもらいたいと思いました」。