ヤマハレディースオープン葛城　1日目

O.サタヤが首位 1打差に大山志保ら3選手が続く

　2013年度LPGAツアー第5戦『ヤマハレディースオープン葛城』（賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円）の大会初日が、静岡県袋井市の葛城ゴルフ倶楽部 山名コース（6,549Yards／Par72）で開催された。

　天候：晴れ、気温：20.4℃、風速：3.3m。汗ばむような快晴のもとで行われた大会初日。抜け出したのは、タイ出身のO.サタヤ。6バーディー・ノーボギーの66で単独首位に立った。1打差の2位タイに大山志保、新坂上ゆう子、下川めぐみの3選手が続いている。

　先週に引き続き首位発進を決めたO.サタヤは、QTを経て2010年からLPGAツアーに参戦し、2011年にはプロテストでトップ合格を果たした実力者。昨年は惜しくもシード権には届かなかったが、今シーズンは開幕戦で3位に入るなど、4試合連続予選通過と好調を維持している。この日も快晴微風のコンディションのなかスタートしたサタヤは「ショットもパットも良かったです。バーディーパットもほとんど短い距離でした」と好調のショットを武器にバーディーを量産。最高のスタートを切った。「（優勝の）チャンスはあると思います。でも早く勝ちたいと考えてしまうと意識してしまうので、今日のようなリズムでプレーを続けて、1ショットに集中したいです」と狙うのは、やはりツアー初V。先週は2011年プロテスト合格時に2位だった堀奈津佳が初優勝。現在、堀とは同門下で切磋琢磨する仲だけに、「今年中に優勝したい」と闘志を燃やしていた。

　そして1打差の2位につけたのはプロ7年目の下川めぐみ。昨年末のファイナルQTで28位に入り、今シーズンはほぼフル参戦の権利を獲得。開幕から4戦して予選通過1回と序盤は苦しい戦いが続いていたが、「予選落ちはしていましたけど、内容は今までと全然違って、いつか今日みたいな日が来るんじゃないかと予感させる4週間でした」とオフから取り組んでいるメンタルトレーニングの成果は徐々に表れていた。この日は「今まで結果を気にするあまり、怖がって打っていた」というパッティングが好調。「カップを見ずに、ストロークだけを信じて打ちました」と正確なストロークでチャンスを確実にものにした。「4日間大会なので、この位置で優勝争い出来るように気を引き締めて行きたい」と念願のツアー初Vへ向け、まずは好スタートを切った。

　先週の勢いそのままに、この日も5アンダーと好スコアを叩きだした大山志保。「ショットは先週より良くなっています。体重移動を増やして、振りすぎずに7～8割で振っています。今週は得意のパンチショットの延長線で行こうと思っていて、アイアンがピンに絡んでいます。パットも凄くいいですね」と絶好調宣言。先週は地元・宮崎での大会で3位と健闘し「魅力があって、皆さんが盛り上がるような元気いっぱいのプレーがしたい」とモチベーションが上がったのも好結果に繋がった。4日間大会は「体力はある方なので、よく寝て、よく食べれば大丈夫」と元々得意とする舞台。復活優勝への準備は着々と進んでいる。

　同じく首位を1打差で追うのは、プロ14年目の新坂上ゆう子。「今日は一生懸命バーディーを取りに行きました」と語った言葉どおり、難関コースで6つのバーディーを量産し、好位置につけた。急遽現地ウェイティングからの繰り上がり出場となったが「昨日まで調子が悪かったのですが、先輩プロからアドバイスをもらったら、当たるようになりました。今日はキャディさんの言うとおりに打ったら上手くいきました。先輩にもキャディさんにも恵まれていますね」と周囲の支えを力に変え、見事チャンスを活かした。悲願のツアー初Vに向け、千載一遇のチャンスを逃すつもりはない。

森田理香子 （5位タイ：-4）
「もともと3日間大会でも精神的に厳しいコースなので、精神的にラクなパーで上がることを基準として、チャンスが来たらバーディーを獲りたいという感じです。（開幕から4戦連続トップ3）これだけ続いているのはかえって怖いです。こんなにいいことばかりではないので、調子乗り過ぎないように…。何があるかわからないから、欲を出さずに落ち着いて練習していれば間違いはないです」。

若林舞衣子 （5位タイ：-4） ※No.18イーグルで賞金100万円獲得
「今日はショットの調子は悪くはないけれども、コースマネジメントを考えて手前から攻めていって、結果的にカラーとか花道からアプローチして寄せワン、という感じでした。最後（のイーグル）はラッキー。嬉しいです。イーグルを狙いたいとみんなで言っていたので…。（同伴競技者の）吉田（弓美子）さんからは『焼肉でいいよ』って言われました（笑）」。