先週のリベンジ成功！ 岸部桃子がステップアップツアー初優勝

　2016年LPGAステップ・アップ・ツアー第12戦 『九州みらい建設グループレディースゴルフトーナメント』（賞金総額1,500万円、優勝賞金270万円）の最終日が、佐賀県武雄市の武雄ゴルフ倶楽部（6,310ヤード／パー72）で行われた。

　最終日は今年も大混戦となったが、この日69をマークした岸部桃子が、通算8アンダーでステップアップツアー初優勝を飾った。1打差の通算7アンダー、2位タイには、自己ベストとなる66をマークした土田沙弥香と、2週連続優勝がかかっていた山城奈々が入った。（天候:晴れ　気温:32.8℃　風速:1.0m/s）

　「朝の練習で調子が悪く、全然当たらなくて本当にどうしよう」と、スタート前は不安にかられていたという岸部桃子。しかし、「逆に、一打一打集中しよう」と不安要素をプラスに変えてスタートすると、1番でセカンドショットを1メートル弱に付け、「気持ちがラクになった」と、いきなりバーディースタートを切った。「今日は前半、後半で2つずつバーディーを獲ろうと決めていました」。宣言通り、前半を34で折り返した。

　「後半は何度がバーディーチャンスがあったけど、決めきれなかった。16番はグリーン手前に池があったので、ちょっと蘇りましたね（苦笑）」。そう振り返った苦い記憶は、先週の『カストロールレディース』の最終日の事。通算8アンダーで首位タイに立っていたが、最終18番ホールでセカンドショットを池に入れ、優勝を逃し涙を流した。「16番はカストロールの時とは違って、池も左だったし持ち球がドローなので、打ちやすかった」と残り123ヤードを9番アイアンで30センチに付け、バーディーを奪った。

　「先週は、ショットの調子も良かったので自信もあったので、悔しくて悔しくて…。でもあのショットで悔しい思いをしたので、今週は優勝する、最後まで攻めるという強い気持ちを持って試合に臨む事が出来ました。16番でリベンジ出来たし、先週の件は払しょく出来ました（笑）」。1打差で迎えた最終ホール。3打目をグリーン奥に外してしまったが、10ヤードのアプローチを10センチに寄せ、真夏の決戦を制した。

　この優勝でレギュラーツアー4試合の出場権を獲得した岸部。「レギュラーでは予選を通過した事ないので、失う物は何もないです。今年はまだ出てないのですごい楽しみですし、"最後まで攻める気持ち"がどこまで通用するか試してみたいです」。先週の悔しい思いを払しょくし、強い気持ちを自分のものにした岸部がレギュラーツアーに挑戦する。