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2017.6.3

2nd day プラスワン~安福 千乃~

<Photo:Matt Roberts/Getty Images>

ヨネックスレディスゴルフトーナメント ヨネックスカントリークラブ(新潟県)2日目

 チャンスをつかむためには、手間を惜しんではならない。柏原明日架のスタート直前の欠場で、安福 千乃がギリギリで出場を果たした。今週は2度、自宅の奈良から、新潟まで往復している。5月29日、主催者推薦選考会へチャレンジしたが失敗。ところが、欠場者が出るかもしれない-との情報があり、再び、6月1日、現地ウェイティングをするため、伊丹空港から新潟入りした。「ダメかもしれないと思ったけど、2日は現地で待機。ちょうど、アプローチ練習をしている時、電話があって出場オッケーの連絡があった」という。

 駆け込みではなく、滑りこみ出場の表現が適当だった。今季はTPD単年登録でチャレンジしている。しかし、187位のQTランキングでは、ここまでステップアップツアー3試合と、主催者推薦選考会からチャレンジしたヤマハレディースオープン葛城の計4試合がすべて。ということで、安福は台湾ツアーへ出場している。一昨年、プロテストとQTに失敗して、苦肉の策として海外へ目を向けた。昨シーズン、シード権を獲得したが、「開幕戦から3試合、食あたりで死ぬほどの苦しみを味わった。苦しかったけど、試合は休まない。すべて予選を通過して、10試合でシードを決めた」。

 プロの厳しさ、困難に耐え抜くパワーは、父・洋一さんから受け継いだ。競輪のS級だった。「小さい頃から、空手や水泳などたくさんのスポーツを経験。ゴルフもおけいこごとのひとつでした。スポーツで生活することは、甘くはない。父をみながら育ったし、よくわかっています」。洋一さんは、32年間の現役生活の後、早大大学院スポーツ科学研究科を卒業した。向上心も、DNAの賜物か。

 ところが、またもやプロの厳しい現実を思い知らされる。前半は1ボギーでしのいだが、後半は3ダブルボギー、2ボギーの内容。予選通過を果たせなかった。「渡邉彩香さん、キムヒョージュさんと一緒にラウンドできたことは、貴重な経験。ただ、後半はショットの際、シューズが滑ったりして、かなりアンラッキーでした。せっかくのチャンスでも、自分のプレーができない。そういうところが、残念でたまらなかった。きょうも宿泊し、あすもコースに来て練習します」と話した。

 ただ、今後のスケジュールを聞いてビックリ。次週、香港で試合があるため、5日に日本を出発する。「アジアンツアーとの共催で、かなりのハイレベル。それから賞金が高い。より気を引き締めて、頑張ってきます」と前向きだ。ちなみに、今年のプロテストにもチャレンジしている。現在、26歳。「大きな声では言えないけど、今年で8度目です」。そんな話を聞いていると、ノーベル物理学賞を受賞したアインシュタインの名言が脳裏に浮かぶ。『人生とは、自転車のようなものだ。倒れないようにするには、走らなければならない』-。

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