1. ホーム
  2. ニュース&トピックス
  3. 9打差を大逆転 大竹エイカ、公式戦初制覇

2017.9.15

9打差を大逆転 大竹エイカ、公式戦初制覇

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 レジェンズツアーの公式戦、『第8回LPGAレジェンズチャンピオンシップKRYカップ』(賞金総額1,500万円・優勝賞金225万円)大会最終日が9月15日、山口県周南市・周南カントリー倶楽部(6,249ヤード/パー73)で行われ、レジェンズルーキーの大竹エイカが通算3アンダーで、大逆転優勝を飾った。通算2アンダー、1打差の2位は押谷直子。大会連覇を狙った鬼澤信子は終盤に崩れ、イーブンパーの3位に終わった。(天候:曇り 気温:22.6度 風速:2.1m/s)

 最大9打差からの大逆転。大竹エイカは「青天の霹靂。表彰式が終わっても動悸が激しい。すごいことをしたと今、感じている」と話した。怒涛の反撃がスタートしたのは、バック9に入ってから。10番で2.5メートルを沈め、11番のティグラウンドに立った。そこで思わぬ人の顔が目に飛び込む。ステップ・アップ・ツアー『山陽新聞レディースカップ』で現地ウェイティングをするため、岡山にいた山本薫里が急きょ、駆けつけた。試合では、練習はもちろんだが、お互いのキャディーをつとめることもある。
 「心強かった。私のゴルフを世界で一番、理解している人だから。2014、15年にステップで私が各1勝した時も、彼女が見守ってくれた。だけど、まさか、優勝できるとは思わない。これが、レジェンズの最終戦だし、とにかく、悔いの残らないようにプレーをする。それだけでした」。風雲急を告げたのは、首位を快走していた鬼澤が16番で『8』を叩いたからだ。

 「どんな状況になっていたのか、全く知らない。だって、私はスコアボードを見ていません」という。結果として、大竹が優勝を決めたのは最終18番だった。270ヤードを超えるこの日、一番のティーショットを打ち、2オンに成功。楽々とバーディーを奪った。今季の苦しみがうそのような素晴らしいプレー。「オフにアプローチがさっぱりで、シーズンへ入ると1Wと、次から次へと不調に襲われた。そして、アリナミンVカップではパッティングです。言葉は悪いけどイップスのような状況に陥り、グリーンでパターではなく、ウエッジを使ったほどです。だから、きょうはどうかみ合ったのか…。ゴルフは不思議なスポーツですね」と振り返った。

 負の連鎖は突然、到来し、静かに去っていく。「苦しいことばかりだった。ごほうびをいただいたと思う。これからも一生懸命、ゴルフに取り組みます」と誓っている。お父さんの仕事が貿易関係。8歳まで香港や、英国で育ち、帰国後もインターナショナルスクールへ通う。19歳で単身、渡米。異色の経歴だ。「今年、日本でプロ20年を迎えました。区切りのシーズンでレジェンズへ参加できて、本当にうれしい。今回も、テレビで見ていた塩谷さん、村口さんなど、すごい方と試合でご一緒できた。他のスポーツと比較して、ゴルフは特別に選手寿命が長いからですね」。ちなみに、エイカの名の由来は、「世界の人が発音しやすく、呼んでもらいやすい、と父が考えたそうです。もちろん、漢字ですけど、それでは印象が強すぎる。で、登録名をカタカナにした」と明かした。
 17年、残りのシーズンは、主催者選考会を経て、レギュラーツアー出場を目指す。

最終日コメント 
 押谷直子 (2位:-2)
「私にも優勝のチャンスがある、とわかったのは18番。ここはイーグルしかない、と2オンを狙った。でも、意識したら余計な力が入って、第2打をミス。ただ、バーディーフィニッシュができたので、悔いはありません。来年のレジェンズツアーでは、優勝できるように、しっかりと練習をします」

このニュースをシェアする

記事検索記事検索ARCHIVE

年を選ぶ arrow
月を選ぶ arrow
カテゴリ arrow
search検索