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2017.10.22

女は度胸 Vの上田桃子が新境地へ挑む

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 2017年LPGAツアー第33戦『NOBUTA GROUP マスターズGCレディース』(賞金総額1億8,000万円、優勝賞金3,240万円)、10月22日に兵庫県三木市・マスターズゴルフ倶楽部(6,507ヤード/パー72)で開催される予定だった、第4ラウンドは台風21号接近により中止となり、今大会は3日間54ホールの短縮競技に。第3ラウンド終了時点の成績が最終成績となり、通算11アンダーで単独首位に立っていた上田桃子が今季2勝目を飾った。なお賞金ランキングへの加算賞金率及び支払い賞金率はともに75%となる。

 優勝会見に臨んだ、上田桃子は、ものすごいオーラを放っていた。最終日、競技が中止に。結果は、Vが転がり込んできた形だったが、3日目のプレーからすれば誰にも異論は挟ませない。「どんな形であれ、優勝することが目標でした。勝負は、最後の最後まで何があるかわからない。でも、しっかりと勝つための準備をしてきた」と言い切った。前日の夜は、ホテルの室内でパッティング練習を行ったという。

 ところが、「きのう、ホールアウトしてから、たくさんの人におめでとう-という言葉を何度聞いたでしょう。皆さん、きょうが中止になることがわかっていたみたい。そうはいっても、もし、最終日、予定通りに試合があったら、誰が責任を取ってくれるの…。気持ちはうれしいけど、準備は怠らなかった」と力説する。

 今大会のクラブハウス内には、さまざまな有名人のサインなどが飾られたガラスケースが。上田が目を留めたのは、ソフトバンクホークス・王貞治会長が記した氣力の2文字だ。大会1日目から毎日、目に焼き付けた。昨年、実際に王会長と会ったこともある。「プライベートでは、あまりサインをいただくことはありません。しかし、王さんは特別でした。そして、度胸と書いてくださった。度胸は、年齢を重ねるほど失ってくるもの。自宅の部屋に飾っています」。

 確かに、今大会の上田はこれまでにはない気力の充実、また、度胸満点のプレーが随所で披露された。「正直な気持ちをいえば、今回はペアリングの妙というか、同組の選手に恵まれたと思う。ディフェンディングチャンピオンの全美貞さんから、学ぶことが多かった。1日目、ショットの調子がいまひとつで、70台後半のスコアになってもおかしくない。にもかかわらず、私とそれほどスコアが変わらない。勝負の流れで、押すところと、抜くところの加減が本当にうまい。参考になりました。一方で、畑岡(奈紗)さんは、勢いをそのままに、若いっていいなぁ。そんなプレーを。おふたりと予選ラウンドの2日間、ゲームをしている感じで、いい集中力が発揮できたと思います」。

 賞金ランキングも6位に浮上した。「いつも、優勝するつもりでいるから、残り試合で1勝、2勝とはいわない。賞金女王のタイトルよりも私、来年のANAインスピレーションへ出場したい」と意外なことを口にする。「優勝して、池へ飛び込むセレモニーをやってみたい」。トークもさえた。ちなみに、きょう22日はイチローの誕生日。今季は代打安打記録の更新に挑戦したが、「2位じゃダメなんですよ。By蓮舫。忘れられちゃう」と名言を残した。上田も、気力と度胸で、あと何勝-。


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