2018.3.31
菊地絵理香 逃げる・耐える・春が来る
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
2018年LPGAツアー第5戦『ヤマハレディースオープン葛城』(賞金総額・1億円/優勝賞金・1,800万円)第3日が3月31日、静岡県袋井市・葛城ゴルフ倶楽部山名コース(6,564ヤード/パー72)で行われた。首位は通算6アンダーの菊地絵理香。1年ぶりのツアーVを視界にとらえた。2位に通算4アンダーの全美貞が続き、通算2アンダーの3位タイはジョンジェウン、アンソンジュ、永井花奈。(天候:晴れ 気温:15.9度 風速:3.0m/s)
美しき逃亡者。第3日、首位を守った菊地 絵理香は、過去3勝がすべて逃げ切りだ。敵を知る前に己を知る。「単独トップで終わりたかった。優勝は、すべて逃げ切りだったことを知っています。だから、ここは頑張っておきたい。いいイメージできょうを終えたい、と思った」というのは、18番。どうしてもバーディーが欲しい。8Iを選択した残り125ヤードの第3打は、ピン奥2メートルにつけた。
「ここ2日間と比較して、きょうはチャンスが来ても、パッティングがちょっと残念。でも、ここだけは絶対にはずせない。バーディーを獲ることができて、本当に良かった」と胸をなでおろす。自身は、「結果が出ていないけど、夏が好き」と語ったが、優勝は3、4月に集中している。これが不思議なところだ。それだけではない。「実をいうと、春先の芝って、グリーンまわりが難しい。そんなに好きではないし、得意だというイメージは皆無です」とは意外だ。
2016年オフから、きっちりと自己分析を行い、ボギーを減らす努力を続けている。リスクが伴う飛距離アップより、「ショートゲームを100点近くもっていく。それが私のスタイルだと思った。ミスを事前に防止できれば、もっと違った一面が出せる」と結論を得た。もうひとつ。「自分のスタイルを、自分がわかっていなければならない。勝負って、やはり自分を知っているが強いですから」と達観したそうだ。
そうしたことを踏まえ、通算4勝目へ向けての手応えを話した。「よく、最終日は追いかける立場がいい、という人がいるけど、このコースでは逃げる方がいい。バーディーを量産するのは難しいから。最終日は、スタートホールが大事だと思う。欲を出し過ぎないように心がけ、地味にプレーすることが合うコースです。とにかく、我慢を重ねて、チャンスが来た時に、しっかりとモノにできるよう、集中力を高めていく。しんどい戦いです」と、より一層、気を引き締めた。
逃げて、耐えて、4度目の美しき逃亡者になる。まさに、スプリング・ハズ・カム-。
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