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2018.12.7

勇気100% 原英莉花が魅せた17番

<Photo:Ken Ishii/Getty Images>

 『LPGA新人戦 加賀電子カップ』(賞金総額1,000万円、優勝賞金180万円)大会最終日が12月7日、千葉県長生郡長南町・グレートアイランド倶楽部(6,513ヤード/パー72)で行われた。勝負は大接戦。通算5アンダーで原英莉花が混戦を制した。1打差の通算4アンダー、2位は脇元華。
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 優勝を引き寄せたのは、パー3の17番。「もっとも苦手」と公言するこのホールへ、原英莉花は立ち向かった。「ティーグラウンドで、4Iがしっくりこない。でも、(河本)結さんと(トップで)並んでいることはわかっていました。この場面では勇気をもって打つしかない」と振り返る。7メートルのバーディートライ。「カップ半分ぐらい切れるフックライン。ちょっと弱い感じがしたけど、カップインできた。バーディーを、このホールでとったのは初めて。苦手のホールで勝負を決められてとてもうれしい」と話す。

 ただ、最後まで気を抜くわけにはいかない。18番、勢いに乗って再び、1.5メートルのバーディーチャンスを迎える。ところが…。1.5メートルもオーバーし、プレッシャーのかかるパーパットが残る。もし、外せばプレーオフに。「スライスと読んだけど、フックでした。読み間違え。この距離で読み間違えというのもヘンな気がするけど」と説明。同じミスはおかさない。きっちりとパーセーブで優勝を決めた。

 「1年間、戦って日々生きていると実感しています。頑張った人は向上するし、ちょっとでも息を抜くと落ちてしまう。日々、気持ちの持ちようで成績が変わることを学んだシーズンでした」としみじみと語る。技術だけではない。こういう一面が、指導を受けるジャンボ尾崎の影響を感じさせる。「たとえ、疲れていても意識は高く。モチベーションがなくなってきたら、何かを探さなければいけません。今年の後半戦。賞金シードをとれたから、次は優勝を狙えると思い込んでいた。でも、試合だけに一生懸命、取り組んでいても自分自身はなかなか向上しないことがわかった」。

 趣味は読書だが最近は、「ルールブックを読み込んでいます。スポーツなら、どんな競技でもルールがある。ルールを熟知していれば自信になるからです」と意外な努力を重ねていることも明かしている。この日、披露した勇気もそんな日常からわいてきたものだろう。ちなみに、4Iへ装着しているシャフトはジャンボからのプレゼント。前週に替えたばかりだそう。「高弾道の打球が出ます。本当は、優勝したら、あげるといわれていたけど、ジャンボさんのおかげで私は、頑張ることができ今回、優勝できたと思います」と感謝の言葉を口にした。

 さらに、2019年へ向け、「まずは1勝です。それから、オリンピック出場のため、賞金女王を狙う。1試合を大事にします」。勇気100%の覚悟ができた。


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