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2013.5.10

ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 2日目

集中が生む ビッグドライブ ナイスパット

LPGAツアー公式戦『ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ』(賞金総額1億2,000万円 優勝賞金2,400万円)。茨城県つくばみらい市の茨城ゴルフ倶楽部西コース(6,669ヤード・パー72)で10日、2日目が開催された。藤田幸希が69をマーク、通算7アンダーとしてこの日も首位を守り、2打差の通算5アンダーには佐伯三貴、柳簫然(ユソヨン・韓国)の2人。4打差の4位タイには、森田理香子ら4人がつけている。 (天候:晴れのち曇り 気温:23.5℃ 風速:4.2メートル)

体調が悪いことを知らないギャラリーから、驚嘆の声があがる。藤田幸希のドライバーショットがさく裂したのは、4番だった。この日も計測が行われた公式ドライビングディスタンス。292ヤードと堂々の飛距離で、1位。もうひとつの計測ホールの11番でも、283ヤードのビッグドライブで、1位となっている。「スタート前に、軽く食べて風邪薬を飲んで…」。時おり、せき込みながら話していた。「ボールの重さを感じた。体重が乗っていた」。

パワーの源は、一目瞭然。体重が去年のこの時期に比較して5、6キロも増えている。 2011年11月22日、会社員の男性とバースデー入籍。翌年の1月、身内だけの結婚式でウエディングドレスを着用するため、ダイエットに挑戦した。「どうしても香里奈さんがデザインしたドレスを着てみたかった。2、3カ間で5、6キロは痩せました。プロゴルファーとしては最低のことをしたことは、よくわかっていました」。いいことがあれば悪いことがあるのは世の中の常。仕事もプライベートも両手に花とはいかず、昨シーズンは反省することばかりだったという。


それだけに、オフはトレーニングを「これまでのキャリアで一番」と、胸を張るほど行った。両親とご主人のアシストで、バランスのいい食事を提供され、筋力、体重ともこれまでにないパワーを肉体へため込んだ。当然、少々の体調不良は克服してしまう。肉体の充実は、精神の安定にもつながった。メジャートーナメントの大舞台で必要なのは「集中」。サッカー日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督が、真っ先に覚えた日本語だ。試合中、ベンチからピッチへ向けて指示を出す。サポーターの声援がどんなに飛んでいても、短い単語で、「し」で始まる言葉は選手の耳に届きやすいそうだ。

「集中できている。そう思いました。パッティングで悩んでいたのがうそのようです。7日の前夜祭の控室で、(佐伯)三貴さんへ相談して本当にいいアドバイスをいただきました」。 ポイントだった2メートルのパッティング。そのシーンが訪れると、佐伯の声が耳元で聞こえるようだという。3日目からの決勝ラウンドでは、その佐伯と同組でプレーする。これまた、勝負の不思議一面だ。「メジャーを狙うのは難しい。きょうのように、1日、1日です」と前置きして、「あすは三貴さんから多くのことを勉強したい」。勝負どころの3日目、『2人のサイキ』の直接対決は見逃せない。


 

明日も魅せます

2日目のティーオフは、午前8時9分。「昨日よりも、風がない。グリーンが止まった。1、2、3、5番でしょう。そうだ、10番は1メートルを外している。チャンスがたくさん来ても、取りにいけなかった。ラインの出し方、打ち方のミス。修正して、明日から頑張ります」と佐伯三貴は、明るい口調で振り返った。自信のあるパッティングで、「修正」を口にしたのは、前向きの証拠だ。藤田の「集中」と同様、こちらも「し」ではじまる短い単語。反省とは対照的で、ポジティブに考えている証でもある。  この日はショットがグンと良くなった。唯一の失敗は最終ホールの18番。ティーショツトが左へ。2打目が右のバンカーにつかまり、ボギーとしてしまった。

一方で、ギャラリーを魅せたのは、7番で4メートル、6番で10メートルをねじ込み、大きな拍手を受けている。「いいことも悪いこともある。これがメジャー、これがゴルフです。調子はいいので、気を引き締めていきます。明日こそ、60台を出せるように、しっかり頑張りたい。優勝は、考えないでいきます」。無欲の欲というのだろうか。一日毎の積み重ねが初のメジャータイトル。そして、3戦連続優勝へつながっていく。


久々の日本ツアー出場。柳簫然が静かな闘志を燃やしている。「時差ボケが少しある。アメリカでは寝ている時間ですから…。そのせいかなぁ。後半は集中力が途切れてしまった」。スタートから、5ホールで4バーディーを奪取。ひとり旅のムードを漂わせていたが、6番以降は3ボギーの内容だった。「マネジメントにミスがあったけど、いい勉強になった。明日からのポイントはパッティングだと思う」。2011年全米女子オープンのタイトルホルダーは、迎え撃つ日本ツアーのメンバーにとって脅威の存在となってきた。


森田理香子 (4位タイ:-3)
「微妙な距離のパーパットが気持ちよく入った。グリーン上の不安がなくプレーできました。思ったより、上位の選手のスコアが伸びていない。今週は低迷していた、ここ一ヶ月分を取り戻します」。

不動裕理 (8位タイ:-2)
「ショットが良く、80点のデキ。ただ、ショートパットが入らなかったので、グリーン上は20点ぐらいでした」。

リディア・コ (8位タイ:-2)
「キャディーをしている母から、バットプレーがあれば、グッドプレーもあるから、落ち着いていきなさい、とアドバイスされた。おかげでリラックスしながらラウンドができました」。

横峯さくら (15位タイ:-1)
「もっと行けたかも…。明日の天気が気になりますけど、スコアをひとつでも縮めるように頑張ります」。

朴仁妃 (右手のひら痛で途中棄権)
「昨日から右手のひらが痛かった。韓国へ戻り、検査を受けます」。

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