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2013.11.22

大王製紙エリエールレディスオープン 2日目

引いたら負け!馬場ゆかり、上田桃子、不動裕理
九州勢が上位独占!

 LPGAツアー第35戦『大王製紙エリエールレディスオープン』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)の第2日が、11月22日、愛媛県松山市のエリエールゴルフクラブ松山(6,442ヤード/パー72)で行われた。

 優勝を狙うのは、プロの宿命だが、今季は残り2試合。各選手には、それぞれの事情がある。通算8アンダーで単独首位に立ったのが、馬場ゆかり。1打差の2位タイには、上田桃子、不動裕理がつけた。通算6アンダーの4位にアンソンジュ(韓国)。賞金女王を争う横峯さくら、森田理香子はともに通算4アンダーの5位グループで決勝ラウンドを迎える。(天候:晴れ、気温:13.1度、風速:2.6メートル)


 今シーズンの残り試合が2となった2日目、トップ3を九州出身、3人の実力者が占めた。

 福岡県出身の馬場ゆかり。自分の持ち味について質問すると、「ショットで、しっかりラインを出して打つことですね」。なるほど、切れの良いアイアンショットがこの日も冴えた。圧巻だったのは17番ロング。2オンに成功して、7メートルのロングパットを決めた。イーグルで一気に首位へ。「ミドルパット、ロングパットも入れに行くのではなく、タッチを合わせていく。ここはグリーンが難しいですから、パッティングにストレスがかからないように注意しています」。ただ、いいことばかりではない。12、18番のボギーは、それぞれ3パットだった。「ラインの読み違いが原因。ミスです。原因がわかっているから悪いイメージを引きずることはない」と笑い飛ばしてしまった。

 福岡出身女性の特徴は、華やか。気性がサバサバしている。意見がはっきり、だとか。なるほど、馬場にもそんな印象を受ける。一方で最近は、親交のあるソフトバンク・内川から、「プロゴルファーみたいだね」と連絡が…。「私はいじられキャラですよ」とも。ただ、今シーズン、勝たなければいけない理由もできた。
 4年間コンビを組んできたキャディーのブレンダン・ラッセルさんが、来年から、新しく事業をスタートさせる。今年限りのコンビ解消が今週、決まったばかり。「ケンカをしたとか、そういうことではない」と前置きして、「とても良くしてくれた。だから、いい思い出をつくりたい。もう1勝というのが、最高のプレゼントになるでしょう」。瞳に炎が静かに燃えていた。


 引いたら負け― とは、楽天・田中がリーグ優勝の際、インタビューで語っていたコメント。今の不動裕理は、まさにそんな心境だろうか。この日、4バーディー・ノーボギーの68。ただ、すっきりしない感じもする。「前半、ドライバーのフックが止まらなかった。だから、逆にパッティングで集中できたかもしれない。だって、入らないと、順位が落ちていくばかりでしょう」。16年連続で最終戦「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」へ出場中。しかし、今週までその権利をつかんでいない。今大会で最低でも単独2位が必要という厳しい条件があるが、可能性がある限りベストをつくすのが、通算50勝をあげている元女王のプライドだろう。
 そのために6週連続の強行軍。その舞台裏では、こんな事情がある。「いつも応援してくれる主人が、(最終戦の)宮崎へ行けないのは、自分のせいかもしれない、と漏らしている」。ここでやらねば、火の国、熊本の女がすたるということか。シーズンを通して悩み続けたパッティングに良化の兆しが見えた今回、アッと驚く逆転劇を狙っている。

 満身創痍とまではいかないが、肋軟骨を3本骨折するなど、元賞金女王の上田桃子は体調が万全ではない。そうはいっても、引いたら負けの状況は、不動と同じだ。最低でも賞金シードだけは確保するのが、自分へ課した今大会のテーマ。前半4バーディーを奪って一時は首位に浮上したが、「13番からショットがバラつきはじめた。なかなか楽にはさせてくれない」という。だが、それは覚悟の上。優勝、シードを狙うのは当然だが、「4日間、いつも60点のゴルフをする。今までは毎回、100点を出さないと気が済まないのが私の性格。それを4割カットすれば、心に余裕ができます」と、苦境の中で新たなテーマを見出した。
 不動と同じ熊本出身で、女性の特徴としては、「のんびり屋か、気性が荒いか、2つのタイプに分かれる」という県民性が。上田はまぎれもなく、後者タイプで、ここまでの地位を築いた。「今まで、数多くの経験をしてきた。そこから技術以外でも勝負ができることを学びました」。今大会は、将来のため、新たなスタイルを模索する絶好期でもある。


 終わってみればベストスコア。これが横峯さくらの底力。「スタート前、予選通過ラインを気にしながらのラウンドになる、と感じていました」。そんな悪い予感にもかかわらず、5バーディー・ノーボギーの67でホールアウトしてしまう。「アイアンショットがだましだましだったり、ドライバーショットで体が嫌がることも…」。

 一方、賞金女王争いで追う立場の森田理香子は、17番の第3打、池に入ってショットを、というシーンが。「素足を水につけたら、冷たく、ヌルヌルでした。だから、やめました。まだ18番が残っていたし…」。結局、このホールをボギーとしたが、最終ホール、ティーショットを大きく、右に曲げたものの、木に当たり、事なきを得ている。首位から4打差をつけられているが、今回は得意の4日間大会。あせりは全くない。

アンソンジュ (4位タイ:-6)
「今日はチャンスが多かったです。明日はムービングデーだと思うので、悪かったドライバーを修正したいです。賞金女王は無理だと思います。さくらさんや理香子さんがいますし、吉田さんもいるので。とにかく目の前の試合に集中してプレーしたいです」。

大山志保 (5位タイ:-4)
「今日はとにかくパッティングですね。パッティングが久しぶりに入りませんでした。明日は入ってくれると思います。不動さんも桃子ちゃんも本当にすごいですね。プレッシャーがある中であれだけできるのは凄いと思います」。

アマチュア 小野祐夢 (5位タイ:-4)
「2日間アンダーで回れたので良かったと思います。明日からも続けてアンダーで回りたいですね。予選を通ってちょっと楽な気持ちになったので、明日からはバーディーを獲れるようにしたいです。前に予選通過した時はギリギリだったので、今回は出来る限り上位に行きたいです」。

アマチュア 森田遥 (13位タイ:-3)
「なかなか良い流れが来なかったですね。バーディー獲ってもすぐボギーでしたし…。終盤は耐えるゴルフが続きました。リカバリーが悪かったですね。パットもうまく打ちきれませんでした。ショートゲームだけだと思いますので、そこを念入りにやっていきたいと思います」。

アマチュア 脇元華 (24位タイ:-1)
「(予選通過)目標を達成できたので嬉しいです。ヨッシャー!!っていう感じです。決勝は自分自身の力を精一杯出して、楽しむことができたらと思っています」。

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