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2020.1.27

2020ルーキー特集 第9回 アン シネ

<Photo:Atsushi Tomura/Getty images>

 2020年シーズンが、もうすぐスタートする。特に今年、1月1日からJLPGA会員となった92期生は、期待に胸をふくらませていることだろう。記録の残るツアー制度施行後の1988年以降、もっとも厳しい戦いを勝ち抜いてきただけになおさらだ。19年11月の最終プロテスト合格者は21人。総受験者数は647人で、実に30.8倍の難関だった。

アン シネ 1990年12月18日生まれ 韓国出身

 シックなスーツ姿のインタビュー。2020年のシーズンへ向けたメッセージから話をうかがってみた。「最終プロテストに合格したことは、人生で確実に大きな出来事だと思います。会員に迎えてくださったことで、私の心がとてもあたたかくなった。今年はルーキーとして、再スタートを切る。そんな気持ちでワクワクとしています」。

 鳴り物入りで来日。すでに17年からTP登録でツアーを戦う。知名度を考えれば、ルーキーと呼ぶのは申し訳ない気もするが、リセットのタイミングとしてはちょうどいい頃合いだった。人生を左右する大きな決断をしたのは、これが2度目。8-16歳までニュージーランドで過ごした。もちろん、ゴルフへ一途だったわけではない。

 「音楽が好きです。ゴルフの前から韓国でピアノのレッスンを受けていた影響で、ニュージーランドでは合唱団であちらこちらをまわっていた。実は、ソプラノ歌手になりたかったです」と、意外なエピソードを口にする。「本気で音楽で身を立てようと密かに思っていました。しかし、いくら一生懸命に努力をしても、超えられないものがあります。小学校6年の時だったと記憶している。声のトーンが上がらない。限界とは思いたくはなかったけど、音楽は趣味にしようと決めました」という。

 そこで、よりゴルフへ精進したそうだ。「ゴルフはどんとん、少ないスコアでプレーすることができたから…。上達が数字で表された。自然の流れです。その後、韓国で高校を卒業する際、プロになろうと決めました」。プレーをスタートしたのは、6歳。1年後、コースデビューする。「確か、4回目で9ホール、45が出ました。とにかくフィールドへ出た時が楽しい。相手というより、自分の記録を更新できる楽しさを知りました」と、口もとにほほえみが浮かぶ。

 キャリア最大のタイトルは15年KLPGA選手権の優勝だろう。「メジャー優勝をもたらしたのは、最も好きで得意の9I。あの試合、勝負の4ホールで3度のチャンスをつくったのは、まさに9Iでした」。遠くを見るようなまなざしで語ってくれたのは再び、ニュージーランドの思い出だ。

 「自宅の前がゴルフコース。当時、ホールインワンを出そうと必死でした。ちょうど、そのコースにはパー3で、9Iの飛距離です。そこで自宅からボールを100球、持ち出してエースへ挑戦。結果は残念だったけど、ますます9Iが好きになった」と話している。限られた時間でも、相変わらずトークが素晴らしい。終了後には、「忘れていたことを思い出させてくださった。興味深い質問をありがとうございます」。ソプラノ歌手や9Iは、初めて話したエピソードらしい。

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