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2014.9.11

日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 1日目

タフなセッティングに身が引き締まる 初日はロースコアの大混戦!
唯一の60台をマークした姜秀衍が単独首位に立つ

 2014年度LPGAツアー公式戦『日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯』(賞金総額1億4,000万円、優勝賞金2,520万円)の1日目が、兵庫県三木市の美奈木ゴルフ倶楽部(6,645ヤード/パー72)で行われた。

 姜秀衍(韓国)が69をマークして、3アンダーで単独首位に立ち、1打差の2アンダー・2位タイには鈴木愛、渡邉彩香など7人が並ぶ大混戦。ディフェンディングチャンピオンのイボミ(韓国)は12番でホールインワンをマークしたが、1アンダーの9位タイ発進となった。(天候:晴れ、気温:27.0℃、風速:2.3メートル)

 夏場の疲れが出るのは、プロゴルファーも同じ。3アンダーで1日目を終えた姜秀衍は、「すべて良かった。そうでなければ、このコースはいいスコアで回れない。セッティングが難しいから」と振り返った。

 一見、余裕があるように映るが、実はそうではないらしい。前週のゴルフ5レディスは途中棄権。背中に痛みが走って、スイングができなくなった。「勤続疲労というか、ケアは充分にしているつもりでも、夏場の疲れが出て、背中の筋肉がとてもカタくなってしまいました」。マッサージや整体院などに通い、今大会にはようやく間に合ったという感じだという。

 「月曜日に1ラウンド回っただけ。火曜日は休養にあてました」。休養といっても、他に今大会のためにできるトレーニングある。「全体のバランスを整える。同時に心も整えます」。ホテルなどでは、バランスボールを使い、見えないところで黙々と体幹を鍛えている。部屋などで食事をとる際には、このボールをイス代わりに。体験した方ならお分かりだろうが、これは至難の業だ。ボールの上では自在のポーズまでとれるという達人。

 「優勝できるかどうかは、自分で決めるものではありません。一日一日、いいプレーをつないで行けばいい」と、無欲の欲をアピールしている。

 自らが「リベンジ」と位置付けた今大会は、同時に、鈴木愛にとって成長を示す格好の大舞台となった。「ショットがすごくいい。バーディーチャンスがたくさんあったので、バーディーパットをたくさん打つことができました」と笑顔を見せる。

 しかし、スタートホールで頭をよぎったのは、昨年の最終プロテストだった。同じ美奈木ゴルフ倶楽部で受験して合格。とはいえ、「16、17、18番と上がりの3ホールでボギー、ボギー、ダブルボギーでした」。そのため、この大会では「リベンジ」が大きなテーマに。

 「この大会に出るのは初めて。公式戦でもまだ実感がわいてきません。緊張はしませんでした」。ちなみに、この日は、16番がパー。17番でピン横4メートル、18番でも、ピン下5メートルの連続バーディーを決めている。控えめに話している一方で、密かに今大会への意気込みを感じたのが、クラブセッティング。今回は「ラフが深いので、アイアンでは出すのが苦しいところもある。それなら、ソールが滑ってくれるユーティリティを」という考えから、5番アイアンを抜いて、26度のユーティリティを加えた。

 また、今年2月から球筋をフェードへ。ここにきて、飛距離が伸びてきたという。「私は怠け者で練習嫌いだけど、少しずつ意識が変わっている。フェードの練習はとにかく辛かった。でも、この先、プロでやっていくためには、これを乗り越えないと…」。20歳のプロ2年目は自分に言い聞かせるように、練習場へ向かった。


笠 りつ子 (2位タイ:-2)
「9、18番と、すごく上がりがいい感じです。ただ、グリーンを外すとアプローチが寄らない。アプローチとパッティングを明日に備えて修正します。ショットの調子がいいので、ジワジワと成績をあげていきたいですね。年々、公式戦の重みを感じてきました。だから、自分のゴルフに徹するしかありません」。

穴井 詩 (2位タイ:-2)
「低血圧のせいか、前半は目が覚めていない感じ。だけど、午後からはティーショットがフェアウェイに行くようになって、バーディーがとれた。初日は使えるホールのティーショットは、あえてドライバーを。3Wで安全に行って、もし曲げたら…。そんなことを考えました。今年の目標は、最終戦のリコーカップへ出場すること。あせらずに、残りの3日間をプレーします」。

永井 奈都 (2位タイ:-2)
「最後のホールのボギーが残念でした。今日はティーショットを狙ったところに打つことができました。ラフへ行ったのは1回…。過去、この大会は、私の飛距離ではちょっと苦しかった。ドライバーは平均210ヤードぐらいですけど、シャフトを替えたらドロー系のボールが出て、確実に飛距離が伸びました。あとは、今年の不振の原因のショートパットをどうにかしたいですね」。

大江 香織 (2位タイ:-2)
「今日の最初のホールで緊張してしまいました。先週をオフにしたからかもしれませんね。でも、オフといっても休養したわけじゃない。無性にトレーニングをしたくなって、自宅でメディシンボールを使い、ガンガンやりました。去年も1ストローク足りずに予選落ち。あまりこの大会ではいい成績を残していない。トップ10が目標ですけど、このコースは私、とても好きです」。

渡邉 彩香 (2位タイ:-2)
「公式戦のセッティングだから、ロングホールを大事に。それから、手前から攻めることを心掛けました。ロングで3つのバーディーをとれたことが良かったと思う。あすは、1つでも2つでもスコアを伸ばして、とにかくアンダーパーでプレーしたいです。そのためには早く眠ること。どこでも眠れるのが私の特技のひとつです。たとえ、携帯電話が鳴っても気がつきません(笑)」。

イ ボミ (9位タイ:-1) ※12番ホールでホールインワン達成
「ホールインワンは、ピンの位置が上がって下がったところにあったので、見えなかった。難しいホールだけに、本当にうれしかった。プロになって試合では初めての経験です。後半は風が強くなって、とにかく難しくなり、スコアを伸ばすことができなかった。でも、アンダーパーで回ることができて、とても良かった。もちろん、2連覇を目指します」。

成田 美寿々 (17位タイ:イーブンパー)
「風が強く吹く中でのプレー。自分ではナイスプレーでした。ただ、メリハリのプレーをといいながら、今日は守りだけになってしまったことが残念。明日は、風の読みをしっかり気をつけて攻めていくつもり。ショット、パッティングの調子がいいし、上位へ食い込みたいです」。

森田 理香子 (17位タイ:イーブンパー)
「バーディーが結構とれたので良かったけど、そうでなければとんでもないスコアになっていたかも…。(ダブルボギーの8番は)シビアなピンの位置だったので、奥には行きたくないという気持ちがあり、それが迷いとなってしまった。出入りの激しいプレーは今日だけにしたいです」。



 一流のプロフェッショナルは、ツアーの舞台裏を熟知している。今大会では、7月に行われた最終プロテストの合格者や、今年新たにティーチングプロフェッショナルA級資格を取得したティーチングプロなど、47人の新人プロがスタッフとして参加する『ルーキーキャンプ』が行われている。早朝5時、ルーキーの1日が始まった。フォアキャディやギャラリー誘導など、さまざまな役割分担を日替わりでこなす。揃いのピンクのポロシャツを着用すると、スタッフとしての意識も高まる。大半が未体験の世界へ。

 柏原明日架は、この日はフォアキャディをつとめた。アマチュア時代からツアーは経験済みだが、「改めて、プロのすごさ、奥深さを知りました。一番印象に残ったのが、先輩プロのドライバーショットです。曲がらないことがすごかった。もっと私は、練習しないといけません」。

 また、「今までアマチュアで試合に出場させていただきましたが、自分のプレーだけで精いっぱい。周囲のことを見る余裕なんてなかった。ボランティアさんやスタッフの皆さんへ、もっと感謝をしなくてはいけません」というのは、堀琴音だ。すでに、今年はステップアップツアーのABCレディースで優勝しているが、「プロとして、トーナメントで優勝することが皆さんへの恩返し。まず1勝を目指します」と気持ちを新たにしている。

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