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2014.10.23

NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 1日目

Loveよりも、Rio!! 大山志保を支える日本代表への挑戦
1打差の2位は、強気の上田と、3週連続Vを狙うアンが続く

 2014年度LPGAツアー第32戦『NOBUTA GROUP マスターズGCレディース』(賞金総額1億4,000万円、優勝賞金2,520万円)が23日、兵庫県三木市のマスターズゴルフ倶楽部(6,445ヤード/パー72)で第1日が開催された。

 7アンダーのロケットスタートを決め、単独首位に立ったのは大山志保。1打差の2位タイ、6アンダーには、上田桃子とアンソンジュ(韓国)が続いた。4アンダー、4位タイで酒井美紀、若林舞衣子、大江香織、藤本麻子。ディフェンディングチャンピオンの横峯さくらは、3オーバー、84位タイと出遅れた。ホステスプロのイボミ(韓国)は1アンダー、31位タイ発進。(天気:晴れ、気温18.5℃、風速:5.4メートル)


 ゴルフは人生の縮図。いい時もあれば、悪い時もある。7バーディー・ノーボギーで第1日を終えた、大山志保はこんな話をした。「どんな調子の時でも、いつも楽しみをもってプレーする。きょうは、リズムを意識したのが良かった。また、新しい発見がありましたね」。実は、前日まで調子があまりいいとは言えなかった。「今週の火曜日、練習ラウンドをするつもりで朝、ウェアに着替えたら、少しも気分が乗ってこない。だから、コースへ行くのをやめ、ショッピングとコインランドリーで、洗濯を…」。

 連戦が続いているだけに、気分転換も必要だ。「疲れとか、そういうことは私、気持ちで何とかなる、と思ってきました。今でもその気持ちに変わりはない。25歳の時も、37歳の今も同じです」。毎日の新鮮な驚きと、発見を楽しみにするスタイルが、プレーにも生きる。自称・日替わりのスイングだという。「しょっちゅうスイングを変えている。形をきめずにアバウトがいい」。なるほど、自然までが相手となるスポーツだけに臨機応変、その状況に対応できるのが一番だ。まるで、孫子の兵法!? 『微なるかな、微なるかな、無形に至る。神なるかな、神なるかな、無声に至る』を地で行く。だから、変幻自在ギャラリーを沸かせるビッグプレーが随所に飛び出す。

 スイングを変化されていくのは、「息の長いプレーヤーになるため。そのための努力をずっと積み重ねていきたい。飛距離だって、のびている」と明かした。これがゴルファーとしての長期目標。そして、短期の目標も、きっちりと設定している。「リオデジャネイロのオリンピックに出場したい」。開催は2016年だが、すでに日本代表を選出するため、オリンピックランキングが毎週、更新中。これまた、積み重ねが大事だ。

 大山は最新ランキングで25位。日本人選手として、横峯さくらに続く、2位を追走する。ちなみに、今大会の予選ラウンドの2日間、その横峯、ポーラ・クリーマーと同組でプレー。「豪華メンバーで回ることができて、すごいと思った」と、目を輝かせている。余談だが、横峯は今年、結婚。クリーマーも12月に挙式を行う。「母からは、さみしいねぇ、といわれます。私を見守ってくれるのは、ギャラリーさんだけですから…」と苦笑しながら、「欲を出すといけませんね」。これもまた、人生か-。


 静かな闘志をたぎらすのが、上田桃子のスタイル。その視線には気迫がこもった。「決めたら、迷わずにいきます」と話し、ワンプレー毎に、メリハリを。唯一、ボギーとなった18番は、わずか1メートルを外してしまったが、7バーディーを奪い、「いいゴルフができた。やることを明確にしたら、頭がクリアになってきた」という。ショットが良ければ、パッティングも上向く。「いいところにつけることができたから、いいパッティングができたと思う」と、この日のプレーを総括した。ラストスパートではないが、「これからが来年を見据えた大事な時になる。コースを知っているし、セッティングも難しくなるでしょう。今回を含めて、残り試合はすべてチャンスがある」。自らが主役になるという、強気の姿勢も感じる。

 前週は休養に充てた。最終戦の『LPGAツアーチャンピオンシップ リコーカップ』へ備えて、早くもコースへ。宮崎で「2日半を過ごした」そうだ。2ラウンドをこなして、練習も入念に行った。「コーチからは、2、3年、ビッグスコアが出ていないといわれた。そのためには、1日、1日を大切にプレーすることはもちろんのこと、底辺を上げる」。第2日のプレーにも目が離せない。


 ツアー史上2人目となる、3週連続優勝を狙うアンソンジュ。第1日から前2戦の勢いをそのまま持ち込んだのか、と思えたが、実はそうではないらしい。「正直にいいます。プレーする私が、このスコアが出るなんて思ってもいなかった」。笑顔を浮かべた一方で、軽く首をひねるシーンも。「パープレーで回れればいいと思っていたぐらい。チャンスが来た時に確実にとれたのが良かったのでしょうね」。

 客観的にプレーを振り返ることができるのも、この人の強さだ。弱気な言葉が出るのは、連戦の疲れと右手首痛のため。「いつもは、70パーセントの力でドライバーを振ります。でも、今は50パーセントぐらいでしょうか」。勝負になると、自然に力が入るもの。あらゆるスポーツで、重要なのが脱力することだ。体調や状況で、パワーをきっちりとコントロールできるのも、目には見えないスゴさ。ただし、3週連続Vに関しては、「まだ、その質問は早いです」。無欲のスタイルを崩さない。

酒井 美紀 (4位タイ:-4)
「第1日だから、2アンダーぐらいで回れれば、と思っていたけど、距離感をうまく合わすことができたので、いいスコアが出ました。でも、下心をもたない謙虚なゴルフをしないと私は、失敗が多い。あすもその気持ちを忘れないでいきます。連戦が続いているけど、今シーズンからはじめた、父とのキャッチボールで、かなりリフレッシュしている。キャッチボールをしながら、肩甲骨を動かす。これって、とてもいい」。

大江 香織 (4位タイ:-4)
「今週からドライバーを新しいものに替えました。ヘッドなどの形状は同じでも、重心が変わっているのでとてもしっくりくるようになりました。飛距離が少し落ちても、やはり精度をあげた方がいいようです。やはり、正確さに勝るものはない。4日間の試合は、とにかく、頑張ろうと気合が入ります」。

藤本 麻子 (4位タイ:-4)
「先週、所属先の社長から、『開き直っていけ。自分のゴルフをすればいい』とアドバイスをいただきました。身近な人が背中を押してくれたせいでしょうか。悩んでいた、ティーショットがうまくいきました。やはり、私は思い切り振らないとダメ。今まではボールを置きにいっていた。そんな中途半端な気持ちがクラブへも伝わっていたのでしょうね」。

若林 舞衣子 (4位タイ:-4)
「パッティングがよく、ゴルフがとても楽しかった。ショットが悪く、それをパッティングでしのいでいました。ただ、最近はショットが良くても、パッティングが…。そんな感じです。せっかく、いいスタートを切れたのだから、あすも頑張りたい」。

ポーラ・クリーマー (8位タイ:-3)
「全体的に安定したプレーができました。バックナインに入って調子が良くなって、特にパッティングが良くなりました。大山さんもいいプレーされていましたし、今日はいいプレーができてグリーンにうまく乗せられたので、残り3日間もこの調子で続けられたらと思います」。

イ ボミ (31位タイ:-1)
「(今日は)風があってクラブ選択が難しかったです。チャンスのパットも入らなかった。今日のスコアは残念だったけど、入らない日もあるし…。(明日に向けて)ショットの感じは悪くない。グリーンは柔らかいので自分の好きな距離で打てればチャンスが来ると思います。今日はセカンドで中途半端な距離が多くてチャンスがなかったので、明日は運が来てほしいです」。

横峯 さくら (84位タイ:+3)
「いっぱい打っちゃいました。ショットは良いときは良かったけど、悪いときはグリーン外して、それが寄らず入らずのボギーですね。ロングホールでボギーを2つ打っているのですごく悔しいです。私の悪いときはロングでボギー打ってしまうことなので、明日頑張ります。(修正したいところは)全体的にですけど、グリーン外した時に寄せられていないので、やっぱりショートゲームですね」。

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