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2014.11.22

大王製紙エリエールレディスオープン 3日目

エリエールへ感謝を込めて、首位の鈴木愛が逃げ切り宣言
一方、2打差で追う横峯さくらも今季初Vを-と虎視眈々
最終日は、ますます面白い!

 2014年度LPGAツアー第36戦『大王製紙エリエールレディスオープン』(賞金総額1億円、優勝賞金1800万円)の第3日が11月22日、香川県三豊市のエリエールゴルフクラブ(6,428ヤード/パー72)で行われた。

 8バーディー・ノーボギーの素晴らしい内容で、64をマークした鈴木愛が通算16アンダーで首位に立った。2打差の通算14アンダー、2位には猛チャージをみせた横峯さくらがつけ、通算13アンダーの3位タイは、酒井美紀と3度目の賞金女王へ秒読み状態となったアンソンジュ(韓国)。 (天候:曇り、気温:18.0℃、風速:0.8メートル)

 控えめなコメントは対照的に、鈴木愛はコースでは実に大胆。地元ギャラリーの大声援を味方にバーディーラッシュを展開した。「アイアンショットとパッティングがとても良かった」といいながらも、「ドライバーショットに不安があって…」。そんな時でも、8バーディーを奪って一気に首位へ立つ。開幕前から、「ここは苦手」を連発。そうはいっても、受けた恩を忘れてはいないのが、多くのファンから愛される秘密。

 高校卒業後、プロテスト受験の前に、今回の開催コース、エリエールゴルフクラブへパート勤務していた。割り当てられたのは、マスター室。仕事を終えてから練習を行った。「慣れない仕事で疲れて、ラウンドは、ほとんどしていません。主にグリーンまわりのアプローチ程度。同級生の友だちが3人いたので、休憩時間におしゃべりすることが楽しみだった」という。今季は、前週まで約5200万円を獲得。当時の月給は「10万円、いかなかったと思う」と苦笑いしていた。勤務していたのは、わずか4か月間とはいえ、貴重な経験の数々だったという。「早起きが苦手でした。でも、午前7時30分から仕事だったので、午前5時前に起きてお弁当をつくる。コースまでは50分かかります」。その社会人としての最初の経験は今に、生きている。

「苦手なコースでも、他の選手よりも応援してくれる人が多い。それから、他の選手以上にコースを熟知している自信があります」。さて、首位で迎える最終日。ツアー初優勝を飾った、今年の『日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯』で経験済みだ。「成績上位の選手は、賞金女王のタイトルをとったことがある方、今まで何勝もしている方ばかり。でも、私はルーキーですから、たくさんバーディーを獲って優勝したいです」と話した後、自身へ言い聞かせるように、「感謝の気持ちを込めて優勝です」。文字通り、エリエールへ『愛』を込めてである。

 3度目ならぬ、3日目の正直とは、きっとこのことだろう。優勝へのターニングポイントとなる第3日、横峯さくらがこの日、7アンダーをマークした。「私は1日2アンダーぐらいかと思っていたのに、メンタルトレーナーの主人からは1日、7アンダー目指して頑張ろう、といわれた。その目標がようやく達成できました」。高い目標を設定したのは、今季のツアー出場が最後になるからだ。「だから、負荷をかけました」と笑った。

 来シーズンの米ツアー本格参戦のために、次週は渡米。予選会出場の準備を行うために、最終戦の『LPGAチャンピオンシップ リコーカップ』の欠場を決めている。「過去に1シーズン、優勝がなかったことがある。当時は、勝たなければ意味がないなど、自己否定ばかりで、マイナス面ばかりを考えていた。それが、主人のトレーニングを受けるようになってから、大きく変わったと思います」と話していた。

 ゴルフはメンタルのスポーツ。気持ちの持ち方でカバーできるという。「いいスコアが出たからといって、調子がいいわけではない。きのうほどではないにしても、ショットが本調子ではありません。前半で我慢をして、後半でスコアを伸ばす。あすも苦手意識のある6番をうまくクリアできればいいですね」。控えめな口調でも、時折、飛び出してくるのはやはり、優勝の2文字だ。「1日、1日を大切にプレーしてきました。久しぶりにいい位置にいるので、優勝を目指して頑張ろうと思う。だつて、優勝しないで、年を越すのは残念でしょう」。終わりよければ、すべて良しだ。

酒井 美紀 (3位タイ:-13) 明日は最終組で、今季3勝目を狙う
「今日のラウンドは悪くなかったです。後半は距離が短く、前半が長いコースなので、後半でピンに絡める作戦が功を奏しています。狭いホールがいくつかありますけど、私は狭く感じないので、刻むところは刻んだりして、得意な距離からバーディーチャンスにつけています。(明日は)優勝したいというよりもしっかり4日間60台でラウンドしたいです」。

アン ソンジュ (3位タイ:-13) 賞金女王に大きく近づく
「ラフに入った時にライがあまり良くないところに入っているから、運がないなと思ったので、早く切り替えをして、またバーディーを獲ろうと思ったんですけど、あまり良くありませんでした。(最終日に向けて)逆に最終組じゃなくて良かったと思います。トップじゃなくて下から上に行くのが私は好きなので、一打一打頑張ってバーディーをひとつひとつ獲ればいいと思います。優勝できれば嬉しいけど、そこまで考えたら力が入っちゃうかもしれないから、一打一打集中して頑張りたいです」。

大山 志保 (5位タイ:-12) 今季3勝目を狙う
「OBはあったけど、気持ちをすぐに切り替えられてバーディーを獲れたので、前向きにプレーできました。明日は獲れるところは獲って、上だけを見て頑張って行きたいです」。

北田 瑠衣 (5位タイ:-12) 4年ぶりの通算7勝目を狙う
「前半はバタバタしてしまいました。自分の中ではよくアンダーで回れたなという感じです。久しぶりの首位スタートだったので、感覚的にも変な感じでした。そんな中でもいいパーセーブもありましたし、明日も上を目指してやりたいです」。

森田 理香子 (7位タイ:-11) 1イーグルを含む66をマークし順位を大きく上げる
「最後バーディーだったらロングホール全てでバーディー以上だったんでけど…。最後は力んでティーショットが左に行ってしまいました。普通に振れればいいんですけど、力が入っちゃいましたね。(明日は)曲がってもいいけど、バーディーを獲って、伸ばしていかないと優勝できないと思います」。

上田 桃子 (7位タイ:-11) 本大会歴代優勝者(2007年)
「今日はパットが入らなかったです。チャンスをなかなか決めることができませんでした。(最終日に向けて)ここはスコアも出るコースですし、バーディー合戦にはなると思いますけど、スコアを落とす可能性もあるので最後まであきらめずに頑張ります」。

リ エスド (10位タイ:-10) 66の好スコアをマーク
「朝から天気が良く、1番で同組の森田理香子さんがイーグルをとったので、私まで気分が良くなりました。12番でOBを打ったことは残念でしたけど、頑張ったと思う。名古屋、兵庫、広島などからファンが応援に駆け付けてくれたことも、パワーになったような気がします。まだ1日残っていますが、皆さんに感謝の日でした」 。

テレサ・ルー (10位タイ:-10) 9番で今季2つ目のイーグル
「去年はランキング1位タイの11個もイーグルを獲れたのに、今年はこれが2つ目。ちょっとさびしいけど、とてもうれしかった。9番は残り210ヤードの第3打を3Uで打ち、1メートルにつけて1パット。パッティングの調子が良くなってきたので、最終日はもっと頑張ります」。

イ ボミ (13位タイ:-9) 逆転賞金女王に一縷の望みをかける
「今日はパットが入ってくれました。10アンダーまで行きたかったんですけど、9アンダーまで行ったので良かったです。パットを入れたいという気持ちが強すぎて、イメージがわかなかったです。明日は、優勝も賞金女王も考えずにプレーしたいです」。

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