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2020.9.11

プロデビュー戦、澁澤莉絵留が2位Tへ躍進

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山県)第2日

 19歳ルーキー、澁澤莉絵留(りえる)が6バーディー、ノーボギーの66をマーク。通算6アンダーで首位に2打差の2位タイにつけた。今大会がプロデビュー戦。とはいえ、2024年、新1万円札に肖像画が使われる実業家・澁澤栄一の遠縁にあたることで、アマチュア時代から話題の選手だった。

 この日は10番スタート。パーセーブをすると、緊張が和らいだ様子だった。そして、11番から3連続バーディーで一躍、上位グループを賑わすことになった。光ったのは、後半1番で披露した約17メートルのバーディー奪取だ。「急にバーディーを取れるようになるとは…。びっくりです」と、喜ぶやら驚くやら。このあたりもルーキーらしく新鮮に映る。

 昨年11月の最終プロテストでは、既に2勝している笹生優花の18位タイより上位の、6位タイで合格を果たす。ただ、その後のファイナルQTが不振だった。ランキング85位にとどまり、今大会を迎えるまで今季は出場がなかった。

 笹生の快進撃を横目に、「焦りはなかった」という。「笹生さんはプロテストで、たまたまドライバーショットの不調、パッティングが入らなかっただけです。元々、受験した選手では1人だけ次元が違っていた」と説明した。何しろ、飛距離では50ヤード以上置いて行かれた-ことを忘れてはいない。

 今大会、笹生と同スコアで並び、優勝争いを演じる可能性がある。「正直言って、今はまだ勝てないかもしれない。勝負というより、経験を積んで少しでも近づきたい」と話し、「彼女を見ていると、やはり飛距離が大事だと思い知らされます。私も、もっと攻撃的にクラブを振っていこうと思います」と大きな志を抱く。

 話題の澁澤栄一の出身地・埼玉県深谷市と、実家のある群馬県太田市が近く、ルーツは同じだ。澁澤栄一は来年のNHK大河ドラマの主人公。「栄一役を演じる俳優の吉沢亮さんが大好きです。すごくうれしい」と屈託のない笑顔で話した。話題性は十分。一気にスターダムにのし上がってもおかしくはない。ブームは先につくるもの。大一番である。

(オフィシャルライター・宮脇 廣久)

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