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2023.2.2

春を待つ94期生~髙久 みなみ

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 コロナ禍の難しい調整を克服。2023年、プロ2年目のスタートを切る。21年11月、29.2倍という、狭き門を潜り抜けた94期生は逸材揃い-との評判が高い。

 たかく・みなみ=2000年12月12日、福島県出身

 2年目の進化は、アドレスに表れた。良いグリップ、そして、ゆったりとどっしり構えることができれば、スーパープレーがうまれる。今オフ、基本から自身を見つめ直した結果が少しずつ形になった。

 「週単位で合宿を行っている。トレーニングも兼ねて3回目です。年明けから最初に取り組んだことは、股関節の有効利用。アドレスへ入ると、股関節へうまく乗っていないというか、何かしっくりこなかった。今年は、感覚的なみのを含め、そのままにせず納得いくまでやっている。おかげでアドレスが去年よりもどっしりしたように思います。ただ、スイングをした際、まだうまくいかないこともある。アドレスとスイングをスムーズに連動することができれば、きっと成績へ結びつくでしょう」と手応えを得ている。

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 21年最終プロテストで2位合格。プロ1年目の22年からJLPGAツアーへ参戦したが、高く厚い壁が目の前に出現した。「パーオン率が低い。シーズンを通して、ショットの状態が手探りだったような気がします。慣れない雰囲気でたくさん気をすり減らすこともあった」と前置きして、「最終プロテスト合格は本当にうれしかったけど皆さん、おっしゃるようにただの通過点です。その先には試合がある。出場できるか否かは、本人しだい。また、試合でも良い成績をあげなければ悩みが増えますね」と話す。身をもって経験したことを振り返った。

 16試合へ出場して予選落ちが10回。がむしゃらに努力を重ね、その時点でできることはすべて行ったルーキーシーズンである。ただ、成績には反映しないところが、プロの世界。とにかく厳しかった。とはいえ、キラリと光る一筋の光明を見出すこともできたことは確か。

 「ニッポンハムレディスが思い出に残ります。第1日、パー5の14番。第2日はパー4の1番でそれぞれにイーグルがとれた。結果は38位タイでも、勝負の流れというのか、そういうものを感じ取ることができたと思います。それから最終日、ちょっと開き直ってプレーしたら、課題のパーオンが17/18。やれば、できるかもしれない。とてもうれしい大会でした」

 続けて、「プロになった喜びを感じたのは、やはり賞金が稼げるということです。それほどの成績を残していないにもかかわらず、(賞金振り込みの)メールをいただいて、記帳するとワォーですよ。でも、つかの間の喜びというのか、すぐに試合が脳裏に浮かび、あの一打、あのパッティングが決まっていたら、もっともらえた…。情けない気持ちと、もっと頑張ろうという意欲が同時に頭の中を駆け巡ります」と、苦笑しながら漏らした。

<Photo:Buddhika Weerasinghe/Getty Images>

 一方、JLPGAツアーへ出場できなかった週は、ステップ・アップ・ツアーへ。こちらは6試合でトップ10フィニッシュが2回あり、予選落ちはなかった。「気がついたら1年が終わってしまった。うまくはいかなかったけど、シーズン終盤はほんの少しだけど、自信がついたように思います。ショットがピンへ絡むと、流れができる。グリーンへ乗らない→ピンへ寄せることが多い-では、勝負にはならない。オフの間、うまく気持ちが整理できて、覚悟が固まった。23年、試合へ出ることが楽しみです」と結んでいる。

 姉のあずさは今年1月、JLPGAティーチングプロフェッショナル会員として入会。コーチとしても、頼りになる存在だ。2年目を迎え、気が逸るわけではなかった。自身のスタイルを構築するうえで、確かなアドレスは地に足がついた証-。

(中山 亜子)

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