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2023.3.16

吉本ひかる 中指に込めた誓い

 Tポイント×ENEOS ゴルフトーナメント 鹿児島高牧カントリークラブ(鹿児島県)

 長い、長い苦悩の時を経て、吉本ひかるはついにJLPGAツアー初優勝を飾った。もちろん、調子はいい。となれば、2週連続Vの期待がかかる。「私のスタイルをしっかり守り、精いっぱいのプレーをするだけでしょう」。では、そのスタイルとは、いったいどんなことか。

 「飛距離が出るタイプではない。第2打勝負ですから、集中です」といい、「あすのペアリングは馬場(咲希)さんと一緒。それだけに、ちょっと…」と話した。アマチュアとはいえ、抜群の飛距離を誇っている。それだけに、高い集中力が必要なのだ。

 それでも、大接戦で優勝を勝ち取った経験はこれからに生きる。加えて、苦しいときは右手の中指をみればいい。「去年の夏、右手中指へリングをすると、運気があがるといわれて、自分で買いました。ようやく、それがかなって、本当にうれしかったです」と、思わぬこぼれ話を口にした。

 ところが-。このエピソードには意外な舞台裏があった。「前週の最終日、スタート前、日焼け止めを塗ろうとリングを外し、ヤーデージメモの上に置いた。それから、ロッカーから練習場へ向かっているとき、落としたことに気がついて…。探したけど、みつからない。でも、(試合が終わると)コースのスタッフの方が拾って、届けてくださっていたそうです。本当にありがたかった。もっと、もっと大事にしないといけませんね」。念願の優勝を飾ったことと、二重の喜びに浸った。

 せっかく、運気が上昇中。このムードを大事にしなければならない。「苦手意識はないけど、鹿児島の試合では、なぜか予選を通過したことがありません。コースでのマネジメントに注意をはらって、予選通過はしっかりと」。控えめな口調ながら、まるで自身に言い聞かせるように語っていた。

 ミドルフィンガーリングは、意志を強くする。直観力を養い、インスピレーションを与えてくれる-そうだ。指輪物語には、もちろん続きがある。

(青木 政司)

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