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2023.3.23

WBCでのダルビッシュに感動した上田桃子

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 2023 UMKカントリークラブ(宮崎県)

 前週の『Tポイント×ENEOSゴルフトーナメント』で、最大8打差を逆転され、3位タイに終わった上田桃子だが、その表情は妙に晴れ晴れとしていた。「メンタルは回復しています。WBC(ワールドベースボールクラシック)を見て忘れました」と笑う。聞けば、予選ラウンドからすべて見ていたというから驚きだ。

 「いろんな選手を見ていろんなことを感じたなと思います」という上田だが、その視線を熱く止めたのはMVPの大谷翔平でもなく、同じ熊本県出身の村上宗隆でもなく、最年長のダルビッシュ有だった。

 「ダルビッシュ選手は印象的でしたね。本調子ではないけど経験値があるので最低限のことができる選手だと思います。打たれても表情一つ変えず、凛としている姿とか印象的で、やっぱり海外でいろいろ経験して全然違うなって感じながら見ていました」と、同じ86年生まれのアスリートを評した。

 もちろん、大谷や村上にリスペクトを感じていなかったわけではない。大谷に対しては「アスリートの鏡だと思いますし、不可能があるのかなって思うぐらい実際に可能にしている人だなと感じる」と語れば、村上に対しても「大事なところで打てるのがやっぱりスターだなと思う」と振り返る。ただ、それ以上に、ダルビッシュの気高さに上田は惹かれたのだ。前週、サンデーバックナインを2ダブルボギー、2ボギーでフィニッシュした上田。思い通りにショットをコントロールできず、ホールアウト後は「集中力を戻すのが難しかった」と反省していた。たとえホームランを打たれても、その後は気持を切り替えて後続を抑えたダルビッシュとの違いを感じたのかもしれない。

 「自分はゴルフをしているけど、あらためてチームスポーツっていいな、野球ってすごいなと思いました」と振り返った上田。

 もちろん、今度は自分が感動を与える番だという気持ちは強い。「このコースは飛ばし屋がスコアを伸ばしてくるので、1日4~5個のバーディーは欲しいです。ただ、ここのグリーンは読みにくいので、耐えながらのゴルフで頑張りたいです」と力強く語る。意外とリベンジのチャンスは近いかもしれない。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

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