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2023.7.30

櫻井心那、史上9人目の10代でのツアー2勝達成

<Photo:Hiromu Sasaki/Getty Images>

 JLPGAツアー2023シーズン第21戦『楽天スーパーレディース』(賞金総額1億円/優勝賞金1800万円)大会最終日が7月30日、兵庫県加東市・東急グランドオークゴルフクラブ(6636ヤード/パー72)で行われ、首位と2打差の2位でスタートした櫻井心那が通算21アンダーでJLPGAツアー2勝目を飾った。1打差の通算20アンダー、2位にイミニョン、通算19アンダーの3位に鈴木愛が入った。
(天候:晴れ時々曇り 気温:33.7℃ 風速:2.0m/s)
《グリーン=スティンプ:10フィート コンパクション:23mm》

 初優勝よりも2勝目を挙げるほうが難しいとはよく言われるが、今年の7月第1週の資生堂 レディスオープンでJLPGAツアー初優勝を挙げた櫻井心那に早くも2勝目を挙げるチャンスが巡ってきた。

 首位と2打差の2位で終えた前日、「もちろん、明日は優勝を狙っていきます」と力強く答えた櫻井。資生堂 レディスオープンで優勝したときに語った次の目標は、9月7日から地元・長崎県のパサージュ琴海アイランドゴルフクラブで開催される日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯に勝つことだった。当然、そこへ向けて調子を上げるつもりだったが、今回の優勝争いは嬉しい誤算となった。

 ただ、言葉では優勝宣言したものの、自信があったわけではない。最終日は目標スコアを通算21アンダーに設定し、そのスコアに近づくことだけを考えてプレーしていた。だからこそプレッシャーを感じずに済んだのかもしれない。1番・パー4ではいきなり第2打を30センチにつけてOKバーディーを奪うと、4番と7番のパー5ではどちらも第2打をエッジ付近に乗せてバーディー。圧巻だったのは8番・パー3だ。ピン左約15メートルに乗せたが、下りのパッティングだけに寄せるだけでも難しいと思われた。ところがジャストインの距離感でカップに沈めたのだ。このホールでついに首位にいた鈴木愛をとらえると、10番・パー4ではラフから50センチにつけて単独首位に立つ。

 相手は2度の賞金女王に輝いた鈴木だけに、簡単に勝たせてはくれない。13番・パー4で1メートルのバーディーパットを外したところで鈴木に追いつかれる。「正直、集中力が切れたように感じました」。何をやっているんだと自分をなじったが、すぐに気を取り直す。「14番・パー4では絶対にバーディーを奪ってやろうと全集中でティーショットを打ちました」。続く第2打をピン上1メートルにつけると、宣言どおりにバーディーを奪い、再度単独首位に立った。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 最終ホールまでパーを並べて予定通りの通算21アンダーでフィニッシュすると、2位を1打差で振り切ってのツアー2勝目を飾った。10代で2勝したのはJLPGAツアー史上9人目だが、3勝目となると過去2人(宮里藍、畑岡奈紗)となる。昨年のステップアップツアーでは史上最多の年間5勝を挙げた櫻井。「ステップでも2勝してから勝ち始めた感じなので、今年も波に乗りたいなっていう気持ちはあります」。同学年でやはり10代で2勝した川﨑春花は櫻井のよさを次のように語る。「たとえ目標を達成しても、それに満足することなく、さらに上を目指していくタイプです。そこは本当にすごいと思います」。もちろん、櫻井自身も上を目指すための準備を怠るつもりはない。

 「日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯で調子を100パーセントに持っていくとしたら、100ヤード以内は50パーセント、アプローチとバンカーショットは20ー30パーセント、パッティングは50パーセントぐらいでしょうか。ただ、ドライバーやウッド系は自信を持って打てているので70ー80パーセントだと思います」

 イメージどおりのゴルフが完成していないのに21アンダーで優勝したことは、ポテンシャルの大きさを証明したと言える。7月から始まった櫻井旋風はまだまだJLPGAツアーに吹き荒れそうだ。


<Photo:Hiromu Sasaki/Getty Images>

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