2014.12.17
LPGAアワード2014 開催
『LPGAアワード2014』 開催
アンソンジュがメルセデス最優秀選手賞、賞金女王など3冠を獲得!
今年で3回目を迎えた『LPGAアワード2014』が12月17日、都内のホテルで開催された。LPGAメルセデス最優秀選手、賞金女王、年間平均ストローク第1位の3冠を達成したアンソンジュ、新人賞に輝いた鈴木愛、メディア賞のベストショット部門を獲得の渡邉彩香や、今季の各トーナメントの優勝者が一堂に会して、華やかな空気のなか各賞の表彰が行われた。

かつて、黄金の国といわれた日本でアンソンジュが手にしたのは、メタリックレッドのメルセデス・ベンツだった。「すごくうれしいです。去年のアワードで、横峯さくらさんにプレゼントされたメルセデスがすごくうらやましかった。来年は、私が欲しい、と自分へ言い聞かせ、今年一年、頑張ってきました」と、2014年最大の笑顔をつくった。
さらには、「私の人生で忘れられない一年になると思います。ゴルフと巡り合って本当に良かった」とも。ツアー最終戦のリコーカップ前、メルセデスランキングで1位が確定していた。この日が来るのを「パンフレットを見ながら毎日、楽しみにしていました」と打ち明けている。好みのカラーは、これまでホワイトだったが、「会場で実際に見ると、とてもカッコイイですね」。ボルテージが上がりっぱなしだった。

同時に、ファンやスポンサーへ何度も何度も、感謝の言葉を繰り返している。「去年までは所属などがないフリーの立場でした。だから、自分自身のためにプレーすることだけに集中していたんです。でも、今年からは、さまざまな日本の企業にスポンサードしていただくことができました。2014年の出場したツアーの1試合、1試合、何とか皆さんに恩返ししたい。その気持ちを忘れたことはありません。外国人の私へ、日本のさまざまな企業からサポートしていただき、人生でこれほどうれしかったことはありません」。これぞ、プロフェッショナルと拍手を送りたくなるような一言で、インタビューを締めくくっている。
すでにシーズンオフとはいうものの、アンはシーズン中以上の忙しさだという。「リコーカップの後、睡眠時間がとても少ないです」とフッとため息まで。ただし、これは実力者の証明でもある。年内はオフに充てるが、年明けの9日からラウンド予定。「その前に準備をしないといけませんね」といい、続いてタイへの合宿に向かう。
「来年は、年間平均ストロークで60台を目指します。もし、達成できなくても、引退するまでに1度は60台を記録したい」。前人未到の記録を達成すれば、自ずと優勝はついてくる。もちろん、一年後にはもう1台、女子プロゴルファー羨望のメルセデス・ベンツをコレクションするつもりに違いない。

生涯で一度の新人賞。この日、鈴木愛の表情はいつにも増して誇らしげで、輝いていた。
2013年のプロテストに合格。今年はシーズン序盤のステップ・アップ・ツアー『ラシンク・ニンジニア/RKBレディース』で優勝。レギュラーツアーの出場機会を増やして、ついにはルーキーながら、プロ日本一を決定する『日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯』で公式戦制覇という快挙を達成。名実ともに日本のトッププロへのステップを駆け上がっている。それだけに、新人賞受賞の感想を聞かれると、喜びよりも「活躍した次の一年が大事だと思います」。すでに、勝負の世界でよく指摘される、2年目のジンクスへ立ち向かう気構えができあがっている。
「私には、いつも目標にできる選手がいました。前半は、同期の藤田光里さんがツアーを引っ張って、それから同じ85期生の成田美寿々さん。何とか追いつきたい、と思ってプレーしたことが良かったと思う。来年は同期の選手と優勝争いをしたいです。同期には負けたくないし、しっかりと準備をしないといけません」。もちろん、悔いが残ることもあった。特に日本女子オープンでは優勝のチャンスがあっただけに、「本当に残念でした」と、今でも唇をかんでいる。「雨の日のラウンドは私、あまり得意じゃない。雨が嫌いというわけではないけど、傘をさしたり、グリップを拭いたりなど、細かい作業が多いですからね。雨は勘弁してほしいけど、これから嫌がらずに克服していかないと…」と課題をあげた。
年明け、1月13日から、沖縄で本格始動する。まずは約一週間、プロ野球・千葉ロッテの選手に交じって、徹底したフィジカルトレーニングを行う。それから、2月には米国アリゾナでの合宿。「コーチからは、もっと体力と筋力をつけろ、といわれています。技術的には、やはりドライバーショットの精度をあげていかないといけません。後は、アプローチのバリエーションを増やすことです」と、メニューが盛りだくさんだ。なるほど、2015年の鈴木愛、今度は目標にされる選手へ立場が変わるのだから、それも致し方ないことか。

プロには、生涯忘れられない一打がある。今年、ベストショット賞を獲得したのは『アクサレディスゴルフトーナメントin MIYAZAKI』最終日の18番ホールでチップインイーグルを達成した渡邉彩香だった。この一打は、まさに値千金。ツアー初Vを引き寄せた。
「今年はとても勉強になった一年だと思います。だけど、もう1勝したかった。チャンスがあっただけに残念…」。その分は、2015年に倍返し。年明けから、アスリート顔負けのトレーニングを地元の静岡県熱海市で行う。「基礎的なトレーニング」とはいうものの、メニューを聞いて驚いた。走って、走って、走りぬく。1時間走、100メートルの坂道ダッシュ、砂浜のランニングなど、いろいろなバリエーションが用意されているという。
「毎日、朝9時から夕方5時まで行います。それを考えると、今からゾッとします。間にはバーベルを使ったスクワットなども入る。100キロ以上の重さに耐えます」。すべては来シーズンの備えとなる。「絶対に年間複数回の優勝。それから、今年は公式戦でもソコソコは頑張れたと思うので、そこで優勝を狙います。それができれば、シーズン終盤、賞金女王争いに加われるでしょう」。まずは、体力。渡邉は有言実行が身上だ。

特別賞を受賞したのは、LPGA相談役・樋口久子。今年、ゴルフ界で初めて「文化功労者」に選出され、この日は女子ゴルフ界のパイオニアとして、プレーヤー、リーダーの功績を称えられた。
「私は、その時々で、素晴らしい皆さんに助けていただきました。文化功労者に選出されたのも、皆さんのご協力のおかげです」と、改めて感謝の気持ちを表している。そして、「これからも、ゴルフを通して、日本のスポーツ文化に寄与していきます」と誓いの言葉を。表彰式では選手を代表して、アンソンジュからバラの花束、LPGA会長・小林浩美からは、真珠のブローチをそれぞれ贈られた。
「プロになった時から、1期生ということもあって、後輩の選手に対して絶対、変な格好を見せてはいけない、と自分へ言い聞かせてきた。それから、私たちプロゴルファーはスポンサーやファンがいなければ、成り立ちません。感謝の気持ちをいつも忘れないことです」。シンプルで、心にしみわたるレジェンドのスピーチだった。
敢闘賞:テレサ・ルー
―今年は公式戦2勝など大活躍の一年。強さの秘訣は?
「秘訣というのは特にないけど、私は日本が大好きなので、日本の環境に慣れてきたことが大きいと思います。(同じ台湾出身の永久シード選手・涂阿玉さんは)すごく優しくて、色々お世話になっている方。少しでも近づいていけたらと思います」。
ティーチャー・オブ・ザ・イヤー:戸軽 明美
―ジュニアゴルフ指導のスペシャリスト。子どもに教える上で大事なことは?
「ゴルフはいろんなことが学べる素晴らしいスポーツ。スコアだけを追い求めるのではなく、社会に出てから役に立つことをゴルフからいっぱい吸収してもらえるように心がけています」。
ゴルフビジネス賞:後藤 裕美子
―子どもたちが放課後に気軽にゴルフを習えるスクールモデルを確立
「私が初めてジュニアスクールを開いたのが2001年。その頃の子どもたちがプロとして活躍する年代になってきて、とても嬉しく思います。これからも初心を忘れず、体力の続く限り子どもたちにゴルフの楽しさを伝えていきたいです」。