西山ゆかりを駆り立てている二人の存在　

『フジサンケイレディスクラシック』 川奈ホテルゴルフコース 富士コース（静岡県） 1日目

「ショットもパットも良かった」。首位に2打差の3位と好スタートを決めた西山ゆかりは笑みを浮かべた。この笑顔の裏には、二人の存在があった。その一人が、研修生時代からアドバイスを受けている芹澤信雄。指定練習日には、ラウンドに同行してもらい、その後の練習でもみっちりと指導を受けた。アドレスの取り方、体重配分など、技術的なアドバイスだけでなく、「明るく、シンプルに、一球入魂でいけ」と発破をかけられたという。「細かく指導してもらいました。すべてが心に残りました」と、師事する芹澤の言葉は即効性があった。

　西山を動かしたもう一人は、先週の大会で優勝した菊地絵理香。「絵理香ちゃんの優勝に刺激を受けました。エネルギーをもらいました」。実は、西山は先週の大会で予選落ちだったが、イーグル賞を獲得したこともあり、表彰式に列席することになった。そこで見た菊地の勇姿とうれし涙。「いつかは私も…」。西山の胸中には期するものがあったにちがいない。本来いるはずのない表彰式に居合わせた偶然。西山にとって二人の存在は大きな力となっている。