2024.10.11
櫻井心那 大会連覇へ「このコースのグリーンが好き」
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
富士通レディース 2024 東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県)第1日
昨年優勝したコースで、復活ののろしを上げた。ディフェンディングチャンピオンの櫻井心那が7バーディー、ノーボギーで、首位に1打差の単独2位につけた。相性がいいのか、「このコースはきれいに転がるグリーンが好きです」と満面に笑みを浮かべる。
パッティングが好調だった。最終18番パー4では、ティーショットを左のバンカーに落とし、9Iでのアプローチもピンまで下りの6メートルを残した。「2パットするつもりでしたが、打つ時に気持ちがあふれて、強く当たってしまいました。『しまった』と思いましたが、入ってくれました」と、バーディー締めに胸をなでおろした。
苦しみ抜いたドライバーショットにも、光明が差した。昨年258.59ヤードでJLPGAツアー3位にランクされた持ち味のドライビングディスタンスが、今季は252.85ヤードで8位にとどまっている。フェアウェイキープ率も59.5547%から、55.2124%に落ちている(前週終了時点)。昨季だけで4勝を挙げた櫻井が、今季未勝利にとどまっている要因である。
「私はもともとフェードが持ち球ですが、どうしてもボールをつかまえられず、スイングも崩れてきたので、6月からドローに変えました。4か月間くらい、ドローを打ってきました。体の動きは全く逆。応急措置でした」と明かす。そして今週から、満を持してフェードに戻している。「練習で数を打って臨みました。まだ探り探りですが、ミスの幅は小さくなったと思います」と手応えをつかみつつある。
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
今季だけで7勝の竹田麗央、通算5勝の川﨑春花、神谷そら、尾関彩美悠らと2003年度生まれの「ダイヤモンド世代」を形成している。前週のスタンレーレディスホンダゴルフトーナメントで、同世代の1人の佐藤心結が念願の初勝利を挙げた。「私は予選落ちしてしまい、あの場にいられなくて残念でした。テレビのニュースで見て泣きました。(佐藤は)すごくうまいので、結果に出て、自分のことのようにうれしいです」と感慨深げだ。櫻井自身、今週に懸ける思いは加速した。
大会連覇を懸けて第2、第3日に臨むが、「今日は高望みせず、予選通過を目指していたので、ミスをしても平常心でいられました。明日も高望みせず…」と笑う。それでも復活優勝の条件はそろっている。
(宮脇 広久)
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