2026.7.5
倉林紅 史上最多7人のPO制し初V
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2026シーズン第17戦『資生堂・JAL レディスオープン』(賞金総額1億2,000万円、優勝賞金2,160万円)大会最終日が7月5日、神奈川県横浜市・戸塚カントリー倶楽部 東コース(6,487ヤード/パー72)で行われた。通算12アンダーで永井花奈、菅楓華、宮澤美咲、神谷桃歌、倉林紅、前多愛、アマチュアの長澤愛羅がホールアウト。JLPGAツアー史上最多の7人によるプレーオフへ。1ホール目で、菅が脱落。2ホール目で、ただ1人バーディーを奪った倉林紅が、JLPGAツアー初優勝を飾った。
21歳のルーキー・倉林紅が、ツアー史上最多となる7人のプレーオフを制した。最終18番パー4でバーディーを奪い、通算12アンダーでホールアウトした倉林。まだ3組残っていただけに、通算12アンダーでは優勝どころかプレーオフにも残ることができないと思い、クラブハウスでは悔し涙を浮かべていたという。ところが、通算13アンダーの永井花奈が18番でボギーを叩き、倉林もプレーオフへ。
「悔しさが吹き飛んで、これは自分のために回ってきたチャンスなんだと思いました」。クラブハウスでの涙から一転、巡ってきた好機に倉林の思考は『攻め』へと切り替わった。自身初のプレーオフに緊張してもおかしくはなかったが、逆に7人でのプレーオフだったことで、自分のプレーに集中できたという。
1ホール目、左サイドのラフから放った第2打は木の枝に当たり、グリーン左手前のバンカーへ。実は、倉林にとってバンカーショットはアキレス腱ともいえるほどの課題だった。「練習ではホームランすることが多く、試合ではそのホームランが気になって振り切ることができなかったんです」。その結果、ショートすることが多く、今週もバンカーから寄せてパーセーブしたホールは1つもなかった。
ある意味、“バンカーイップス”になっていただけに、ピンまで約30ヤードの距離は、果てしなく長く感じた。ただ幸か不幸か、朝のスタート前にたまたま30ヤードのバンカーショットを練習していたという。「練習ではうまく打てていたので、とにかくスイングが緩まないように、振り抜くことだけを考えました」と覚悟を決めた1打は、ピンの手前80センチで止まる。それを沈めて、プレーオフ2ホール目へと進んだ。

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
ピンチを切り抜けたことで、得た自信は大きい。2ホール目のティーショットは、フェアウェイをとらえる。ピンまで115ヤードから48度のウェッジで打つと、ボールはピンの右4メートルに。それをしっかりと沈めた後、アマチュアの長澤愛羅がバーディーパットを外し、倉林のJLPGAツアー初優勝が決まった。
「最後のパッティングを打つときは、いい意味で感情がなく、目の前の1打に集中することができました」。そう淡々と振り返るが、本戦の18番でも5メートルのシビアなバーディーパットを沈めている。プレッシャーがかかる局面ほど研ぎ澄まされる彼女の集中力は、ルーキーの域を遥かに超えている。

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
昨年のプロテストに合格し、QTファイナルステージ1位の資格で、今季前半戦をプレーしていた。第1回リランキングをクリアしての2戦目で優勝し、来季のシード権を獲得した。ルーキーでは優勝一番乗りとなったが、宮城県出身のプロとしてもJLPGAツアー優勝者第1号となった。
「まだシーズンも続くので、2勝目、3勝目を挙げられるように、そして、たくさんの方に倉林紅という選手を知ってもらえるように頑張りたいです」。持ち前のプラス思考で、さらに優勝を重ねていくつもりだ。
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