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2016.5.22

ドラマチックレディ!鈴木愛 2勝目もスリリング

<Photo:Masterpress/Getty Images>

 2016年LPGAツアー第11戦『中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン』(賞金総額7,000万円、優勝賞金1,260万円)最終日が5月22日、愛知県豊田市・中京ゴルフ倶楽部石野コース(6,431ヤード/パー72)で行われ、鈴木愛がツアー2勝目をあげた。勝負は通算9アンダーで並んだ、上原美希、藤本麻子とのプレーオフへ。2ホール目で鈴木がバーディーを奪って大混戦にピリオドを打った。 (天候:晴れ 気温:27.3℃ 風速:1.9m/s)

 ハラハラ、ドキドキ。鈴木愛の通算2勝目もドラマチックだった。プレーオフ2ホール目、残り120ヤードの第2打は、自身が「ひっかけた」と感じたミスショット。ところが、幸運がほほ笑む。ボールはグリーン手前に落下すると、傾斜が味方して、ピン20センチにつける芸術ショットに変わる。お先に-の楽々バーディー。上原が5メートルのバーディーパットを外した瞬間、約1年8カ月ぶりの優勝が決定した。「心の中で、これ以上苦しめないで、と祈っていた。きょう、勝つまでプレーオフは2敗。いつも、いいところまでいって負けてしまう。みている方に、また負けると思われているだろうなぁ。優勝争いをした時は、そんなことを気にしていたのに、第1日から落ち着いていて、ネガティブなことを考えなかったのが良かったのかもしれません」と振り返っている。

 そうはいっても、この日は勝負の流れが、二転三転。鈴木も「想定外のことばかり」というのは、自身を含めた最終組の不調が要因だ。酒井が75、永峰も77と崩れた。かろうじて鈴木が72のパープレー。18番まで1打差をつけて臨んだが、ボギーを叩いて、プレーオフになった。まさに、自作自演である。

 「最終日は、スコアを4つ伸ばして、プレーオフという計算。だから、私は5アンダーを狙っていた。他の選手がドライバーを敬遠する5番でも、刻んでまでバーディーは獲りたくない。自分のスタイルを捨てることになる。刻んだら、優勝はできない、と言い聞かせていた」という。これまでと大きく違うのは、ミスをしても、「次がある、と最後まで笑顔が浮かんだことでしょう。初優勝の時は、頭の中がまっしろで、あまり覚えていない。まぐれだったと思います。よく、2勝目が難しい、といわれるけど、その意味が心の底からわかりました」。

 プレーオフ直前、鈴木は涙を流している。これからが本当の勝負!という時、感情を表すのは禁物。激励に訪れた大山志保の姿が視界に入ると、涙腺が自然に緩んでしまった。「ゴルファーの先輩というだけではなく、人間としても尊敬しています。イヤなことがあった時など、黙って私のグチを聞いてくださる。『愛ちゃんなら、大丈夫』。その言葉のおかげで、優勝できたと感じます」と、改めて感謝の気持ちを口にした。

 いっぱい転んで、いっぱい立ちあがった末の2勝目。この経験は3勝目に生きる。次戦は父親の地元、徳島県での『リゾートトラストレディス』だ。勢いに乗って、ドラマチックレディは連勝を目指す。

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