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2016.6.26

気配りと感謝 イボミ、圧巻の独走V

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 2016年LPGAツアー第17戦『アース・モンダミンカップ』(賞金総額1億4,000万円、優勝賞金2,520万円)大会最終日が6月26日、千葉県袖ケ浦市のカメリアヒルズカントリークラブ(6,541ヤード/パー72)で行われ、イボミが通算20アンダーとスコアを伸ばして圧勝。2位は通算15アンダーのペヒギョン、3位に鈴木愛が入った。(天候:曇り 気温:26.8℃ 風速:1.8m/s)

 アイ, ロボット。映画のタイトルではないが、イボミの印象に残るコメントがこれだった。「なぜ、強い?  私はロボットです。母が食事の世話をしてくれる。トレーナーが体の面倒、先生がスイングをチェックします。コースに行けば、キャディーの清水さんから、さまざまなアドバイスがあるでしょう。私はプレーするだけ。周囲の人たちが素晴らしいから、いい成績を残すことができる」。勝っておごらず、すべては皆さまのおかげです-というわけだ。だから、感謝の気持ちが、パワーになって、驚異の進化を遂げている。今大会の優勝で、大逆転のシナリオは完成。リオデジャネイロ五輪の出場権を獲得するため、全米女子オープンでは、もちろん優勝を狙う。

 今大会、2位に5打差をつけたのだから、一見すると大楽勝のように映る。ところが、「きのうの夜、(2位と)4打差があったから、もし勝てなかったらどうしよう…。逆にプレッシャーだった」と打ち明けた。また、宿舎では隣のベッドで寝ているはずの母、ファジャさんが、「ボミにゆっくり寝てもらおう」と隣のベッドではなく、少し離れたソファーで休んだことを目覚めてから知ったという。「母のためにも絶対、優勝したいと強い意志が芽生えた」とも話している。

 そうはいっても、「いい戦いを戦いしたかった」。同組でプレーするライバルたちへも気配りを忘れない。前半の9ホールは、「淡々とそれも静かにプレーした。もし、バーディーを獲って、ガッツポーズをつくったり、ギャラリーの皆さんへほほ笑んだりしたら、次に打つ選手へ迷惑がかかる」。しかし、パー3の13番で10メートル以上のロングパットを決めた際には、「あのバーディーで、優勝を確信しました。だから、きょう一番の笑顔を皆さんにみてもらった」と振り返った。今季2勝目、ツアー通算17勝目は更新中の、出場連続トップ5記録、同トップ10記録をまたひとつ積み上げたが、トーナメントレコードの通算21アンダーには1打及ばず。「それは、来年にとっておきました。7月1日、アメリカへ向かって、決戦です」。絶対女王の挑戦は終わりがない。

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