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2025.6.29

佐久間朱莉 逆転Vで今季3勝目

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

JLPGAツアー2025シーズン第15戦『アース・モンダミンカップ』(賞金総額3億円、優勝賞金5,400万円)大会最終日が6月29日、千葉県袖ケ浦市・カメリアヒルズカントリークラブ(6,688ヤード/パー72)で行われた。佐久間朱莉が通算11アンダーまでスコアを伸ばし、逆転優勝で今季3勝目を挙げた。1打差の通算10アンダー、2位に菅沼菜々。通算9アンダー、3位タイに河本結と岡山絵里が入った。

昨年まで未勝利だった佐久間朱莉が、今大会の優勝でシーズン3勝目を挙げた。その原動力となっているのが、パッティングだ。過去3年間の平均パット数(パーオンホール)を見ると、22年1.8302(55位)、23年1.8021 (33位)、24年1.7745(11位)と年々良化しているが、今年は1.7434(1位)と、劇的に数字が上がっている。その理由を、佐久間は次のように語る。

「シーズンオフにたくさん練習して自信がついたことと、ストローク中に頭が左右にブレなくなったことです」。結果、イメージどおりのパッティングをできるようになったわけだが、そのために行ったのが体幹トレーニングだった。「腹筋に直に力を入れ、体から刺激を与えることで、頭が動かなくなりました」と佐久間。要は、延長線上に頭がある体の軸を安定させたことで、よけいな動きを抑えることができたといえる。

さらに、佐久間はひとつのルーティーンを自分に課した。「スタート前の練習で、必ずフェースの向きを確認するようになりました」。どんなにいいストロークをしていても、フェースが打ち出したい方向に正対していなければ、カップインの確率は下がる。特に、今回のような高速グリーンでは、わずかなフェース向きの誤差が命取りになる。自分は左を向いて右にボールを打ち出すクセがあった佐久間にとっては、大きな修正ポイントになった。


<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>

首位と1打差でスタートした最終日、ボギーが先行する苦しい展開だったが、佐久間にあせりはなかった。「一時は3打差まで広がりましたが、自分のプレーに集中すればチャンスがくると思っていました」。昨年までならボギーを叩いたことで無理な攻めをしたり、周囲のスコアに惑わされることもあったが、今季2勝を挙げて気持ちに余裕ができたことで、自分を見失わずにプレーができた。しかし、それもパッティングに対する自信が大きいといえる。苦しい場面でもパーセーブやバーディーパットを決めることができると思えるからこそ、ショットがブレても落ち着いたプレーを展開した。1打リードで迎えた最終18番、10メートルのバーディーパットをきっちり80センチにつけたのがいい例だ。

今回の優勝でメルセデス・ランキング1位の座をキープすると同時に、2位との差も広げた。シーズン前はツアー初優勝と複数回優勝が目標だった佐久間だが、どちらも達成したことで新たな目標ができた。「年間5勝を挙げて、女王になることです」。弱点でもあったパッティングを強化したことで、新たな強さを身に着けた。目標達成まであと2勝だ。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

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