2016.10.20
1st day プラスワン~ジョン ジェウン~
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
NOBUTA GROUP マスターズGCレディース マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県)1日目
華やかな一面ばかりがクローズアップされる女子ゴルフ界。しかし、来季のシード権争いなど、し烈なバトルも展開中だ。賞金ランキング61位のジョン ジェウンの場合は、どうか。「悩む時間がない」という。日本ツアーで19試合に出場する一方、韓国ツアーでも13試合。計32試合を消化している。細身の体を休ませたのは、勤続疲労で体調を崩した8月の1週間だけだ。「日本と韓国の両ツアーを戦うのは、正直にいってとてもキツい。どちらかひとつに絞りたいけど、スポンサーなどの関係でそれができません。でも、どんな状況でも結果を出すのがプロというものでしょう」。
二兎を追うものは一兎をも得ず-ということわざを地で行くシーズンを送っている。韓国ツアーでは60位までが賞金シードを獲得できるが、こちらも75位。「開幕戦から、ショットの調子が良くなかった。それが今、思うとつまずきの元。徐々にすべてのリズムが狂っていった」という。
プロ転向時から、アイドル選手として注目を集めた。が、13年にシード権を失うと、スポンサー解除の申し込みなど、どん底を味わう。「1度はゴルフを辞めようと決心しました。でも、よく考えると、レギュラーツアーで1勝もしたことがない。どうせやめるなら、1勝してからでも遅くはない」と思い直し、日本ツアー参戦など、環境を変えることを模索した。これが奏功。15年は参戦1年目で、日本ツアーのシードを獲得している。
「今年はアッという間に過ぎました。でも、いつも日本と韓国を行き来していたので、気分転換をする時間がない。成績が悪かったし、焦ってばかりいた。まだ、シーズンが終わったわけではないけど、QTのことを考えている。来年は、日本か韓国か、どちらかひとつのツアーに絞るとこだけは自分で決めている」と明かした。
昨年はフィギュアスケートの浅田真央に似ていると評判をとったが、心なしか、やつれもうかがえる。女子プロゴルファーとは、そんな厳しい職業だ。
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