太陽光吸収でスコアアップ　チュティチャイが来た

＜Photo：Chung Sung-Jun/Getty Images＞

LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ　宮崎カントリークラブ（宮崎県）1日目

　ハラハラドキドキ。予測不可能の1日がスタートしたのは、午前9時だった。

　「不安で、不安で…。1人でプレーするのは人生初でした。ホールアウトしてみれば結果は良かったけど、1人の第1組でどのぐらいのペースで行けば良いかとか、考えることばかりでよく眠れなかったです」。にもかかわらず、1番から3連続バーディー発進なのだから、ゴルフはわからないものだ。

　ただ、最大瞬間風速13.8m/sの強風にも、それほど影響を受けなかったという。とはいえ、タイ出身で寒さは苦手。こんな工夫も行った。「国王の崩御で1年間は喪服を着用しなければならない。ということで、きょうは上下のウエアを黒にしました。でも、黒は太陽光線を吸収する利点が。そういうことも考えました」。プロフェッショナルを感じさせるエピソードも話している。

　6月のヨネックスレディスゴルフトーナメントで、念願のツアー初V。その後は9回の予選落ちなど、最高成績はスタンレーレディスゴルフトーナメントの22位タイとスランプを思わせるような低迷に陥った。「優勝の後、クラブセッティングを一新。新しいクラブに替えた。来年から、このメーカーと契約を結ぶから慣れていかないといけない。それには、試合で試さなければなりません。調子がどうよりも、そんな事情がありました」。

　新スポンサーは、日本の地クラブメーカー。これがタイでは特にセレブの間で大人気だという。「日本人はとても繊細で、ささいなことを気にするけど、私は何とかなる－の精神で成績が悪くても気にしない。今回は、素晴らしい選手ばかり。その中に私が加わったことだけでも光栄だと思う。2日目もまた、楽しくプレーします。1人プレーではないから」。第1組から最終組へ。P.チュティチャイは意外性の持ち主だ。