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2017.4.14

1st day プラスワン~平瀬真由美~

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

KKT杯バンテリンレディスオープン 熊本空港カントリークラブ(熊本県)1日目

 コースでのたたずまいが逆光に輝く。18ホールのチェックを終えて、何事かを考えていた。「解説の仕事って、結果がすぐに出ない。つまり、答えがないということです。プロゴルファーは、仕事がすぐさま、結果になって数字に表れる。ずっとそれが当たり前だと感じていたから、最初は違和感があった。でも、周囲の方は、一般の職業は答えが出ないものが圧倒的に多い。うかがってなるほど、と思った」。

 セカンドキャリアは、多方面で活動中だ。JFAこころのプロジェクト「夢の教室」で講師もつとめている。登壇3度目の今年1月、熊本・南阿蘇西小学校では、涙を流すうれしいこともあった。「1クラスに3人。将来は、自衛官になる、と話した生徒がいました。熊本地震の後、小学校の校庭で自衛隊が駐屯していたそうです。その隊員の皆さんの活動を見ていて、そう思ったらしい。そんな子どもたちもいる。心強くて、とても誇らしかった」という。

 自身も1年前、熊本で被災。コースから車で約20分の自宅で、眠れない夜を過ごしただけになおさらだろう。「マンションだったので、幸い建物の被害は少なかった。避難所へ行くことはなかったけど、家の中は物が散乱して、水道が使えない。平常に戻るまで1カ月ぐらいかかりました。そんな状況でしたね。ただ、周囲の人たちは、皆さんが支え合って、静かに頑張ってきた。いいなぁ、熊本の人って。改めて、そう感じた」とも話す。

 コースからは阿蘇山が望める。それをチラッと見て、こんなことを。「アメリカツアーへ出場してから、帰国するたびに、故郷の熊本城と阿蘇山は特別なものになった。私のランドマークです」とうれしそうだった。

 平瀬真由美といえば、年少記録を数多く更新したことで知られる。昨年、畑岡奈紗が破るまで、20歳27日という公式戦制覇の年少記録。また、88年ツアー制度施行後、賞金女王獲得も、年少記録だった。現在は20代の選手がツアーをリードしているが当時、若い平瀬の台頭は驚異的。「必死というより、何も知らないからできた。自分では、いつまでこんな大当たりが続くのだろう。そんな感じでした。それだけに、楽しんでプレーしたことがありません」と気が付いたのは、解説者になってからだ。

 「テレビの仕事をするようになって、コースの景色やセッティングなど、ゴルフのおもしろさがわかったような気がする。そういうことで、今はプレーすることが楽しい。スコアは良くなくても、さまざまなクラブを試すなど、いろいろなことができる」と前置きし、「ずっと、LPGAにお世話になってきた。だから、みんなに強くなってほしい。私は、そのおじゃまをしないように。それが常に考えていることです」と締めくくった。

 これは余談だが、「自分の試合のVTRは見たことがない。でも、解説した試合は何度も見直す。私1人で、反省会ですよ」。現実を直視し、自身に厳しい姿勢は、20代と変わりなかった。

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