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2017.7.29

20アンダー攻防戦 成田のVは音でわかる

<Photo:Masterpress/Getty Images>

 2017年LPGAツアー第21戦『大東建託・いい部屋ネットレディス』(賞金総額1億2,000万円、優勝賞金2,160万円)大会3日目が7月29日、山梨県南都留郡鳴沢村・鳴沢ゴルフ倶楽部(6,587ヤード、パー72)で行われた。降雨によるコースコンディション不良のため、1時間38分の中断があり、この日は長い1日。そんなタフな状況ながら、成田美寿々が通算16アンダーとスコアを伸ばし、首位に立った。4打差の通算12アンダー、2位タイは2週連続Vを目指す穴井詩、大江香織がつけている。(天候:くもり 気温:26.0℃ 風速:1.5m/s)

 右肩上がりで調子が上向いてきた。成田美寿々は、オープンウィークを挟んで、ここ3試合、すべてトップ5入り。また、2週続けての最終日最終組なら、もう優勝しかないだろう。加えて、自身が、「奇跡としかいいようがない」と振り返る、3日間連続でノーボギーのラウンドだ。安定感は今大会、群を抜いている。「2.5-5メートルぐらいの、バーディーが良く入った。今日は、中断で12番ぐらいから、暗くなってグリーン上でラインが見づらい。いやだなぁ、と思ったけど、ホールアウトできて、良かった」と話した。

 この日の好調をスタート前から、南秀樹コーチは予言。「パッティングの時、音が違う。これほどの良い音でストロークする選手は、まずいないでしょう」と解説した。その言葉通り、2番で3メートル、3番が2メートル、4番も4メートルで、5番は3.5メートルと序盤で4連続バーディーは、大きなアドバンテージに。おかげで、降雨のための中断時間も、「プレー再開に向けて、集中していました。そういいたいところですけど、そんなことはしていない。(青木)瀬令奈と、オフの旅行の話を…。リラックスしたのは、やっぱり4連続バーディーで、余裕があったからでしょう」と笑みを浮かべる。

 2週連続優勝を狙う穴井詩は、「簡単には優勝させない」と成田へ、最終日のメッセージを送った。しかし、「簡単には、追いつかないですよ。楽しい最終組になりそう」と心待ちにする。確かに、4打差を跳ね返すのは至難の業だが、「雨でグリーンが止まる。スコアが出ます。私自身、勝ちたいとか、そういうことよりも目標はひとつ。20アンダーを目指してひたすらプレーします」。パッティングでどんな音がするか。耳を澄まして聞いてみたい。

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