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2017.7.30

final day プラスワン~福嶋晃子~

<Photo:Masterpress/Getty Images>

大東建託・いい部屋ネットレディス 鳴沢ゴルフ倶楽部(山梨県)最終日

 より消長が激しくなった女子プロゴルフ界。それでも、44歳のベテランは存在感をアピールした。今大会、ベストドライビングアベレージの特別賞が設けられ、賞金100万円の空中戦が展開されたのだ。福嶋晃子は平均276.625ヤードで、第2位。「調子が悪かった。予選突破で一生懸命。まぁ、そんな4日間でした」と振り返っている。今季はこれが3試合目の出場だ。「特別賞があることは知っていたけど、以前のように練習をしているわけではない。時間をみつけて多くて、週に4回、9ホールだけラウンド。それでは勝負にはなりません」と語った。

 主婦とプロゴルファーの両立は至難の業。3歳の長男の育児も、他人任せにすることができない。「高齢出産で、せっかく授かった子どもです。元気に育ってほしいのは当然として、好きな道を選んで、可能性を与えたい」。本人のリクエストで、さまざまな習い事を行っている。「スイミングスクール、器械体操、英会話、音楽…。よくいわれる幼児教育ですね。その送迎などをしている。ゴルフもおもちゃのクラブなどを振って遊んでいます。でも、私の希望はプロゴルファーにはなってほしくありません。近い将来、一緒にプレーしたいとは思うけど、あくまでも本人しだい。おそらく、私の父の影響で野球をすることになると思う。ただし、目指せ、甲子園-のようにはならないでしょうけど…」。やさしい母の表情に変わった。

 プロゴルファーには引退はない。LPGAの会員でいる限りは一生涯、プロゴルファーの肩書がつく。そうはいっても、レギュラーツアーへ出場できるチャンスは年々、少なくなる。「この先、どうしたらいいか。何をしようか、と考えているよりも、検索中といった方が適当かもしれません。それほどトレーニングなどをしなくても、まだまだ、当たれば飛距離が出る。飛距離がガクンと落ちた時、決断します」と話した。

 ベストドライビングアベレージ賞を獲得したのは、川岸史果。「2日目を終わって福嶋さんと、1ヤードぐらいの差でした。6年前、マスターズGCレディースの練習ラウンドで、福嶋さんと、ご一緒させていただいたことがあります。その時、飛距離は、私の50ヤード先を行っていました。すごいなぁ。別次元の方だなぁと心から驚いたことを覚えています。今回、初めて飛距離の部門で賞をいただくことができました。そうはいっても、44歳で私もあそこまでボールを飛ばすことができるでしょうか。福嶋さんのすごさを改めて感じます」と畏敬の念を抱く。

 最も福嶋は今回の出場で、新たな闘志がわき上がってきた様子。次戦は8月11日に開幕するNEC軽井沢72ゴルフトーナメントだ。「中1週でまた戦える。間隔があかないから、実戦の勘など今回より間違いなくいいと思う。楽しみになってきた。帰宅すれば、主婦としてまた走り回らなければならない。でも、両立は自分が望んで決めたことだから、かなりハードですけど…」。素晴らしい人生に拍手を送りたい。

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