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2017.7.30

あわや史上初… 成田美寿々が独走V

<Photo:Masterpress/Getty Images>

 2017年LPGAツアー第21戦『大東建託・いい部屋ネットレディス』(賞金総額1億2,000万円、優勝賞金2,160万円)大会最終日が7月30日、山梨県南都留郡鳴沢村・鳴沢ゴルフ倶楽部(6,587ヤード、パー72)で行われ、成田美寿々が通算21アンダーで今季初優勝を飾った。通算17アンダーの2位は、トーナメントコースレコードタイの64をマークしたテレサ・ルー。通算16アンダーの3位は申ジエが入った。(天候:曇り 気温:26.0℃ 風速:3.8m/s)

 前回の優勝から約2年間のブランク。成田美寿々の通算8勝目は、予想外に楽な展開だった。「楽というよりも、最終18番で2位と4打差。ここは私らしく、しっかりとバーディーで締めくくりたい。だから、自分としては悔しかったです」が、優勝会見の第一声。実は、残念なこともある。大会の4日間を通じて、唯一のボギーとなった4番は3パットだった。仮に、ノーボギーのラウンドだったら、記録が残る1990年以降でLPGAツアー史上初となる、4日間大会でノーボギー優勝達成という大記録だった。

 「やっとボギーがきた。この3日間は通常、ボギーの多い私にとって奇跡といえるラウンド。だから、ショックなどありません。むしろ、やっとボギーが来たのか。いつもの私だなぁ。そう思っていた」という。1番から、2.5メートルのバーディースタート。3番でも1メートルのバーディーパットを沈めた。パッティングは当然ながら、ショットの調子が素晴らしい。というわけで、ボギー直後の5番では、残り141ヤードの第2打を50センチにつけて、楽々とバーディーを奪う。「勝負の流れは、誰にも渡していないと確認できた。特に前半はショットが怖いぐらいに、ピンへ絡んだ。ストレスなく優勝できました」。

 2015年サントリーレディスオープンゴルフトーナメントから、苦しみぬいてきたのがうそのよう。これもゴルフの不思議だ。「これまでが自分でも順調に行き過ぎたのかなぁ、と思います。これからのためには、良い経験になりそう。もっと強くなりたいです」と話し、こんな理想像を描く。「絶好調で優勝は当然でしょう。目指すのは、調子が悪くてもしっかりとスコアをつくって、常に上位フィニッシュをする。その上で、自分のチャンスを待って、しっかりとモノにすることが強い選手だと思います。キムハヌルさん、鈴木愛ちゃんって、そんな戦い方でしょう」。

 成田も、直近の成績が5位T→4位→3位Tだった。「スタート前、2位を目指します、とジョークで言おうか、と考えたけど、4打差をつけていたから、さすがにそんなことがいえない雰囲気」と笑っている。理想のスタイルを徐々に構築中。そして、改めて、尊敬する宮里藍への感謝を口にする。「サントリーレディス最終日に、藍さんと同組で回ってから、流れが変わってきました。2020年東京オリンピックを目指すために、今年は賞金女王になっておきたい。トップとは4,000万円ちょっとの差があるけど、まだ残り試合は多いです。オリンピックって、出場だけで終わったら面白くはないし、金メダルを狙わなければ競技者ではありません」。

 ショット同様、歯切れのよいコメントの数々は、耳に心地よい。ちなみに、優勝にも独自の美学があった。「自分の優勝では、絶対に泣かない」-。

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