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2017.8.25

風の申し子 申ジエが驚異の大会コースレコード

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

2017年LPGAツアー第25戦『ニトリレディスゴルフトーナメント』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)大会2日目が8月25日、北海道小樽市・小樽カントリー倶楽部(6,548ヤード/パー72)で行われた。この日、トーナメントコースレコードの65をマークし、通算10アンダーで申ジエが首位に立った。2位は通算7アンダーの全美貞、通算6アンダーの工藤遥加が3位。(天候:曇り時々晴れ 気温:24.0度 風速:3.5m/s)

 実力者を覚醒させたのは、同い年のスーパースターだった。異次元のプレーを展開した申ジエは大爆発の源をこう語る。「ボミが勝った。私も優勝したい。今まで、体の調子が悪いことを勝てない理由にしたけど、それはただの言い訳だと自分へ言い聞かせた。ただの準備不足です」。イボミの復活Vは、申への強烈なメッセージに変わった。病は気から。ゴルフは精神力である。

 早朝は雨が降り、強風が吹き荒れていた。「私は風が好き。友だちです。友だちがきた-と思いながらスタートした」という。1番、165ヤードの第2打を23度のハイブリッドで、ピン左3メートルにつけた。これを技ありのバーディー。「強い風のおかげで、集中力が増した。きっと、北海道でおいしいものをたくさん食べたおかげです」と話す。前半で14パット、後半が10パットの計24パット。「パッティングがとてもいい。たとえ、ミスショットでもパッティングでしのぐことができた。ノーボギーはうれしいし、すごいと思う。今夜は、ごほうびに普段は止めている、コーラをいただきましょう」と満面に笑みをたたえた。

 また、強風下のプレーで、注意することは、「風が強くなれば、プロの選手でも自然に力が入る。チェックするのは私の場合、1がリズムで、2が脱力。その2点を徹底した」と振り返っている。元々、洋芝が得意で「ドローとフェードを打ちわけた。コースコンディションが素晴らしい。1日目は前半でフェアウェイキープをできたのは、1ホールだけでした。にもかかわらず、69でプレー。これなら、2日目は7アンダーで回れるかもしれない、と予感めいたものもあったのですよ」。

 一方、前夜は夕食に行こう、と決めていた店が満席だった。仕方なく別の店を探していると、「ここは絶対においしい。ピンときたステーキの店へ飛び込みで入った。そうしたら、偶然、藤田(さいき)さんがいらして…。本当においしかった」。シックスセンスというものだろうか。そんな時だからこそ、気を引き締める。「最終日の18番が終わるまで、絶対に安心はできません。いかにミスを最小限におさめるかでしょうね」と、優勝へのキーワードを掲げた。

 次週は、自身が主催するジュニアトーナメントの日本予選が千葉で開催される。次世代を育てることも、かつての世界ランキングトップに課せられた使命だった。

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