2017.10.8
吉田弓美子、劇的V 『可能性は無限大』
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
2017年LPGAツアー第31戦『スタンレーレディスゴルフトーナメント』(賞金総額9,000万円、優勝賞金1,620万円)の大会最終日が10月8日、静岡県裾野市・東名カントリークラブ(6,589ヤード/パー72)で行われ、通算9アンダーで吉田弓美子が逆転優勝。2位タイは、通算8アンダーで藤本麻子、イミニョンが入った。(天候:晴れ 気温:27.6℃ 風速:1.9m/s)
信じられないことが起こる。これも勝負。通算7勝目をあげた吉田弓美子は、「優勝は、どの試合も忘れられないけど、今回は特に…。ハッピーエンドで良かった」と複雑な心境が第一声だった。13番、よもやのアクシデントが-。5メートルのバーディーパット、逆方向からラインを読んでいる時、キャディーの川口大二さんがボールマーカーを拾い上げてしまった。うっかりミスではすまされない。同組のテレサ・ルーまでが仰天。この行為で1打の罰を受け、ボギーとしてしまう。
12番、残り197ヤード、3Iの第2打は、ピン下7メートルに。吉田はこれを沈め、「残りは、得意なホールが多い。これはイケる」と確信した矢先の出来事だ。表情には出さなかったものの、さすがに、ショック状態だった。「キャディーのミスは、自分のミス。わかっていても、経験したことがなかった。ちょっと気持ちが途切れたのは事実。でも、あれ以降、空を見上げ、森をながめ、鳥の鳴き声を聞きながら、心を落ち着かせた」という。
淡々と3ホールでパーをセーブした。17番、劇的な状況が。首位を快走していた藤本麻子がダブルボギーを叩いた。「ギャラリーの声で知りました」。3メートルのバーディーパットを沈め再び、優勝争いへ加わる。そして、18番で藤本がボギー。そのあとの組でプレーしてする吉田は、ピン横3メートルのバーディーチャンスをつくる。「あっさり、打ったように見えるかもしれないけど、それはプレーオフでもいいと思ったから。正直な話、手が震えていた」。
試行錯誤の末につかんだ今季2勝目は、記録へも記憶にも残る優勝になった。とりわけ、今回は、順手のグリップでパッティングを行った、初めての勝利。「私には、クロスハンドもある。また、新しい武器ができた。そうはいっても、こんなにうまくいくとは思わなかったです。若い選手がたくさん出て、ツアーが盛り上がる。30歳という年齢を考えれば、ちょっと複雑ですけどね」と話した後、「ゴルフの可能性は無限大、と改めて感じた」。勝負はあきらめたら、負けである。
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