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2017.10.20

2nd day プラスワン~辻 梨恵~

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

NOBUTA GROUP マスターズGCレディース マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県)2日目

 1ストロークの重みをかみしめる。それは、優勝争いだけではない。決勝ラウンドへ進出できるか。それも、またドラマだ。最終ホールを残し、2オーバー。18番ではどうしてもバーディーが必要な場面だった。ピン右奥10メートル。やさしい状況ではない。ところが、辻梨恵に幸運がほほ笑む。藤田さいきとほぼ、同じ距離で同じライン。「藤田さんの方が少しだけ、遠かった。とても、惜しいパッティング。参考になりました。ラインを見せてもらいました」と振り返る。ロングパットがドンピシャリ。もし、外れていたら、予選落ちだった。

 スリリングな状況での、ベストプレー。これがプロ5年目の進化だ。8月のNEC軽井沢72ゴルフトーナメントで殻を破る。最終組での優勝争い。結果は3位タイに終わったものの、「あれだけの緊張感を経験したことがなかった。鳥肌が立つような…。そんな状況でも、いいショットが打て、いいパッティングが決まった。それまで緊張でダメになったことが何度かあったから、余計です。ものすごく楽しい。プロになって良かったと改めて感じた」という。

 喜怒哀楽を表情に表さない。淡々とプレーすることが特徴だ。ところが、それは、コース内に限定される。「ゴルフをしているときは、別人です」。先日、契約するメーカーから1日店長を依頼されると、ふたつ返事で飛びついた。「普段、接することができない方と、おしゃべりができる。たとえば、似合う服を選ぶなど、そういうことが好きです。おかげさまで大盛況。とても素晴らしい経験をさせていただきました」。もし、プロゴルファーでなければ、アパレルや、エステサロンなど、「美に関係する職業へつきたかった」とも語っている。

 梨恵の由来を質問する。「母が、梨園からとった」と教えてくれた。中国・唐の時代。玄宗皇帝は、音楽や舞踊を愛し、自らが指導に当たったという。その場所には、梨の木がたくさんあった。時代とともに、意味が転じて演劇の社会を指す言葉に。プロゴルファーとはあまり関係がないところが、また良し。

 一方、独自のこだわりがある。それがボールにプリントされているナンバー。「何となく、そうなった。去年から1日は同じナンバーで通す。もう1日が、1番から始まって、4番まで順番に使う。次の日は4番から逆に、1番へ遡っていく」。複雑に思えたが、なかなかすごい発想だった。

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