2017.11.12
final day プラスワン~イ ミニョン~
<Photo:Matt Roberts/Getty Images>
伊藤園レディスゴルフトーナメント グレートアイランド倶楽部(千葉県)最終日
最終日、10番からのスタート。いわゆる裏街道でも、必死に上昇のチャンスを狙っていた。「これ以上、状況が悪くなることはない。自分で判断して、今はどん底だと思う。だから、あとは上がるだけです。きのう、どうしたらいいかをじっくりと考え、けさ、決断しました」。弘法筆を選ばずでも、時には選んでもいい。不振を打破する目的で、この日、パターをスイッチ。
「私は、不調でも、ほとんどクラブを替えたりはしません。だけど、今回はどうしようもなかった。デザインはほとんど同じでも、フェース面が硬いものに。しっかりとした打感を得たかったからです。おかげで、きょうはいい感じ。バーディーを7つとることができました」と説明している。
今季、日本ツアーへフル参戦した。すでに2勝をあげて、賞金ランキング3位。まさか、これほどの破壊力があるとは、誰もが予想してはいなかった。ただし、これは本人も同じで、「すべて、日本に来たから。日本でプレーしたおかげで、私は上達したと思います」と力説する。来日当初、ガンを克服したゴルファーとして注目された。が、振れられたくない記憶を悲劇として語ることはなし。淡々と質問に答えた。では、日本で上達した要因とは。「コースマネジメントが、かなり上達している。練習環境が素晴らしい。こうしたい、と感じたことがショットで再現できるようになった」という。
また、ライバルへの感謝も忘れない。「環境に慣れる早道は、周囲を観察することでしょう。同組でプレーする日本人選手のプレーをしっかりと見る。特に、ショートゲームが参考になっています。鈴木愛さんはすごいと思いました」と話す。「最初にびっくりしたのは、アプローチ。韓国ツアーでは、華麗なショットで寄せていくスタイルが流行していた。でも、日本ツアーは、地味でも結果をきっちりと出す。感服しました」と続ける。
一方で、韓国ツアーでは、こんな悩みもあった。「表情がない。そんなことをいわれていました。競技へ集中するあまり、笑ったりしません。よくいえば、ポーカーフェイスでも、愛想がないと取られることもけっこうあって…」と明かしている。ところが、いつも取材中は笑顔を絶やさない。成績が悪くても、だ。印象に残るのは、右ほほのエクボ。チャームポイントといえるのではないか。「光栄です」と一礼。やさしい性格が見て取れた。
そして、女子では世界有数のパワーフェードヒッターであることも、ぜひものの紹介事項だ。「ゴルフを始めた時、コーチからフェードを打て、と指導された。確かに、女子選手はドロー系が多い。私も、ドローを練習しようと思ったことが何度かある。打ってみたいですよ。だけど、ドローを練習して、もっているフェードを忘れてしまうリスクがある。わき見はしません。一芸に生きます」が身上だ。
ちなみに、賞金ランク2位のキムハヌルも、フェードを打つが、「ハヌルさんは、赤ちゃんフェード…」とジョークを。ぜひ、そのショットをナマでご覧ください。
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