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2018.2.5

2018ルーキー特集 第18回 井上 りこ 

<Photo:Ken Ishii/Getty Images>

2018ルーキー特集第18回は、井上りこです。

 劇的な変化を求め連日、精進を続ける。「今年、あの選手、パッティングが上手だね。そういわれたい。なかなか出口がみつけられないけど、それでもいつかはよくなる。やりつづけるしかありません」。達観したように話した。16、17年とTPD単年登録を2年間。昨年のプロテストでついに合格を果たす。

 「気が抜けたのか、といわれてもそんなことはないと思う。でも、合格してから周囲の期待に応えたい。そればかりを考えていた」と振り返る。異変が発生したのは、セカンドQT最終日。「パッティングが急に入らない。何をやってもダメ。今まで、これほど悩んだことはない」と語るほど重症だ。「最終プロテスト受験前、ステップ・アップ・ツアーで予選落ちしたのは、1度だけ。それが、セカンドQTを境にさっぱり。伊藤園レディスも主催者選考会を通って、本選へ出た。でも、2日目に81を叩いて…。1メートルのパッティングが入らないのだから無理はありません。サードQTも不安ばかりが先立ち、ラインを出せない。距離感もさっぱりでした」。

 福岡で実家が練習場を経営していたことで、9歳から坂田塾へ入る。「おもしろそうとか、そんなことは感じていなかった。坂田さんがとても厳しい指導をしていて、これなら入りたい。直感のようなもので、急にやる気が出てきた」そう。不思議な性格で、こうと思えば、やる気のスイッチが入る。「中学2年の夏、急に勉強へ目覚めたことがあって、あっという間に、テストの点が倍近く、とれるようになった。おもしろかったです。だから、そちらへ行くのもいいのかなぁ、と思い始めて…。高校3年でゴルフをやめようと決めていた。だけど、いざ、やめようとしたらゴルフもいいなぁ。このままやめたら悔いが残る。1位になってこそ意味があるのでは、と思い直した。そこからは、迷いなしです」と遠くを見ながら、語っている。

 大手前大学3、4年の時はユニバーシアード日本代表、世界大学選手権へも代表に選出された。「前半のステップ・アップ・ツアーで結果を残したい。まだ、プロの試合で優勝したことがないし、ひとつ勝てば、きっと変わると確信している」と明るい未来への転換期と、前向きにとらえていた。

井上 りこ〈いのうえ りこ〉1993年4月10日 福岡県出身


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