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2018.3.11

松尾恵のプラスワン・テック

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

ヨコハマタイヤゴルフトーナメント PRGRレディスカップ 土佐カントリークラブ(高知県)最終日

 言葉では言い表せない、勝負の不思議。その典型が今大会でしょう。記録を更新する、7年連続のプレーオフ。まさか、まさかの展開でした。最終日、16番でアン ソンジュさんがバーディーを奪い、通算12アンダーとした時点で、優勝は決まり。そう確信させるほど付け入るスキが見当たらない。どこが素晴らしいか、というと、アイアンショット。スイングの軌道に乱れがない。少々の風でもまったく影響がないだろう。それは、もう、第2日から抜群でした。

 縦の軌道がしっかりしていれば、曲がり幅が減少。ウイナーのたたずまいを漂わせていたのです。しかし、優勝を意識すれば、魔物が顔をのぞかせる。17番で、考えてもいなかったアクシデントに見舞われます。アンさんが、表彰式でボソッと「スイングで足が滑った」と漏らしました。加えて、私が感じたことは、ちょっとした心の乱れ。優勝へのプレッシャーがあったのでしょう。ティーショットで、体と腕のリズムが合っていなかった。

 過去、3度の賞金女王に輝いたアンさんも、久々の優勝争いで「朝からドキドキしていた」。一方で、今シーズンは『女王奪還』を目指している。ということは、シーズン1勝目を早くあげたい-と先走るのが人の性でしょう。改めて、ゴルフと勝負の奥深さを考えさせられたしだいです。そうはいっても、プレーオフの第2打はお見事。きっちりとピンを刺すボールを打ち、得意のフックラインでバーディーを奪いました。

 一方、敗れた鈴木愛さんの健闘もたたえたい。第2日、18番のイーグルの勢いをそのまま持続して、最終日で9つのバーディー奪取。新旧の賞金女王対決は見どころが多かった。2018年のツアーが、ますますヒートアップしていきそうです。

(担当理事・松尾 恵)

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