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2018.6.10

成田美寿々、シックスセンスもさえた今季初V

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 LPGAツアー第14戦『宮里藍 サントリーレディスオープンゴルフトーナメント』大会最終日が6月10日、兵庫県神戸市・六甲国際ゴルフ倶楽部(6,525ヤード/パー72)で行われ、成田美寿々が逆転優勝を飾った。勝負は、通算16アンダーで並んだ有村智恵とのプレーオフ。スリリングな攻防は、4ホール目でバーディーを奪い、ツアー通算9勝目をあげた。(天候:曇り 気温:24.2℃ 風速:7.8m/s)

 使い古された表現でも、ピンチの後にチャンスが訪れる。成田美寿々は、プレーオフ3ホール目をしっかりとパーセーブ。そして、迎えた76ホール目の第2打は技ありのショットだった。120ヤードだが、左足下がりの難しい状況。「PWでしっかりとラインを出す。パンチショットのように打つ。ああいうショットが私は得意。3年前、この大会でも、同じような状況で打ったことを思い出す。しっかりとバーディーチャンスをものにできました」と話した。

 しかし、優勝会見でまず、口にしたことがある。「良い結果がでました。今、一番いいたいことは今年、トレーニングの量を増やしたことです。体力強化を図ったおかげで、76ホール、戦うだけの集中力が保てた。いろいろな方から、そんなにトレーニングをしていいのか-といわれたから。このことをぜひ、書いてください」と猛アピールする、異例でしかも楽しい会見になった。

 きっかけは海外選手、そして、海外のツアーで感じた見聞から。「日本人は体形で負けている。だから、日本人がやらなくてどうするんだ。レキシー・トンプソンは身長があって、筋力も秀でている。考えながら、トレーニングをしていることがわかります。今年、タイの試合へ出場した時、何も通じない。得意のショットまでダメだったことがこたえた。自分がショットメーカーといわれることが、はずかしくなるぐらいです」と複雑な心境を語った。

 きついトレーニングを続けたことで、自身の決断は正しかったことを証明。しかも、体力の自信は、気持ちまで豊かにする。プレーオフが決まった際、「やることをやった。72ホールが終わっているのだから、あとは楽しめばいい。これだけ、たくさんの人が、私たち2人だけを見ている。注目していただいている時の楽しさったら、言葉にできません。緊張もすべて、笑顔で楽しんだ」と、独自のプロフェッショナル論まで明かしている。

 今大会は、あこがれの宮里藍の冠がついた第1回。「先週、お休みをいただいている時、藍さん、有村(智恵)さんなどと、お食事をしました。その席で、有村さんと2人で頑張ろうと話して…。今日プレーオフになったのは怖いぐらいです」と意外なエピソードまで披露した。果ては、これからの自身にまで話題が拡大する。「ジュニアのファンが多いとうかがっています。とてもうれしい。ジュニアの模範でい続けたい。それには、ゴルフだけがうまい選手ではダメでしょう。すべての行動がみられている。所作のひとつひとつまで、あこがれてもらえるような存在でありたい。私は、ジュニア時代、まったくの無名でした。それがプロの試合でこうやって、優勝することができる。手が届きやすいプロ。目標にしやすいプロでしょうか」。

 まだまだ話題は、盛りだくさんだったが、「今年、あと4勝します」という誓いの言葉があった。ということで、この続きは、今季の2勝目、ツアー通算10勝目の際に-。

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