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2018.8.24

感性と母指球 有村智恵、上昇の秘密

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

ニトリレディスゴルフトーナメント 小樽カントリー倶楽部(北海道)第2日

 研ぎ澄まされた感覚が、全身を包み込む。有村智恵が第1日に続いて好調だ。通算7アンダーで予選ラウンドを終えた。「すべてのクラブ、自信を持って打っている。ダブルボギーの5番も、第2打のミス。それだって、どうしようもない状況でした。ミスが続いたわけではないから、うまく負の流れを断ち切れたと思います」と、まず話す。

 7月のサマンサタバサ ガールズコレクション・レディーストーメントで6年ぶりの復活Vを果たした。かつての有村はショートゲームの達人。自らが解説した。「9I以下なら、ピンから2.5メートル以内につけられなければ、自分自身へかなり怒った。それぐらいの自信が…」。まだ、完全復調宣言とはいかなかったものの、きょうのラウンドでは、確かな手応えを得た様子である。6番、第3打はSWで1.8メートル。9番も、同様にSWの第3打は、見事なバーディー奪取だった。

 「ウェッジの距離感がいい。ボールを上げる。ワンクッションなど、いくつものバリエーションがスムーズです。技がつかえる」という。約1年前から60ヤード以内は、「距離などをサッと聞くだけにした。あくまで参考として。パッとアドレスをして、サッと打つ。そんなルーティンです。最近、ようやく、自信をもてるようになった」。

 感性優先の練習をスタートしたのは、ささいなきっかけだ。ルーク・ドナルドを指導するコーチから、「彼は、歩測をしない。PGAツアーの選手は、感性を大事にしている」とアドバイスを受けた。他にも、ピンとくることが…。「遊びのつもりで、アプローチをすると、うまくいく。それが試合になるとできないのは、なぜだろうと考えた。確かに技術は大事だけど、あまりきっちりとしすぎてもよくない。自分の感性も大事なことです。歩測をせず、練習で打っても、距離はほとんど違いませんよ」と説明を加えた。

 さらに、2週前から両足の母指球を意識する。「私は、かかと体重になりやすい。NEC軽井沢72ゴルフトーナメントで感じ、つま先体重を心がけている。ランニングをすれば、前傾姿勢です。朝、夕のランニングで刺激を入れる」。忘れかけていたものを日々、取り戻した。ちなみに今回、1Wの飛距離が「30ヤードは伸びている」。さらりと語る、締めのひとことにドキッとさせられた。

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