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2018.9.2

Day 3~ 松尾恵 プラスワン テック

<Photo:Ken Ishii/Getty Images>

ゴルフ5レディス プロゴルフトーナメント GOLF5カントリーみずなみコース(岐阜県)最終日

 毎試合、優勝者はすごい、と感じます。ただ、今回の申ジエさんは、特にすごかった。プレーはもちろん、勝負の態勢を整えるプロセスが、ちょっと違っていたのです。決して、あせらない。54ホール目で並んだ時も、そうでした。勝負を急がない。おそらく、その時点でプレーオフを想定していたのではないでしょうか。勝負は、時の運ではなく、自分が勝つために。どうすればよいかを、心で描いたかのようでした。

 振り返ると、第1日からコースマネジメントの素晴らしさが際立っていました。加えて、プレーオフへ入る前、洗面所へ。新たな戦いを迎える準備をしたのでしょう。表情は変わらないものの、リフレッシュしたように映りました。そして、予期せぬ、プレーオフ1ホール目が終わり、雷雲の接近で約90分間の中断。待つ身はつらいものです。とはいえ、何事もなかったかのように、ティーグラウンドへ。準備万端で、事を起こし、2ホール目で小祝さくらさんを振り切りました。

 技術面からいえば、アイアンの切れ味が光ります。テークバック、トップ、切り返しから、スイングによどみがありません。周囲が見ただけでも、ボールが曲がらないと感じる安定感がある。クラブフェイスが揺れることもなし。ということは、狙い通りにピンを突き刺すような打球が生まれるのです。さらに、トップの位置でほんの一瞬だけ、絶妙の間を取る。

 通常は、一気に行かなければ、勢いが削がれてしまうことが道理でも、スイングプレーンが変わらない。スピードを乗せ、ヘッドスピードが上がる。天性の資質、これまで培った経験、練習量の結晶です。磨いて、磨いて、磨き上げた技術。これに、精神力の強さも加わり、今大会は、プロフェッショナルの神髄を見せられた気がしました。

 惜しくも初勝利を逃した小祝さん。ここ2戦の予選落ちが信じられないような、調整を行ってきました。技術だけではなく、勝負をするメンタル、取り組み方まで。相手よりも、最終日、5アンダーを目標に設定したことは、間違いではなかった。結果からいえば、67でプレーしていれば優勝だったわけですから…。今回は、申ジエさんに一日の長がありました。ただし、小祝さんには若さという、かけがいのない武器がある。きょうの経験を糧に、次のチャンスをモノにしてください。 

(松尾 恵=担当理事)

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